総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

文芸誌時評
No.107 オール讀物 2016年08月号

No.107 オール讀物 2016年08月号

     八月号の巻頭は重松清先生の『残照』よ。重松先生は一時期イジメ小説ですんごくよく読まれましたわね(今でもそうでしょうけど)。中学受験なんかの国語問題に、『青い鳥』や『きみの友だち』なんかが頻出 […]
No.103 文學界 2016年08月号

No.103 文學界 2016年08月号

     八月号では「異色短篇特集「怪」」が組まれている。まったく申し訳ないが、それを見てちょっと笑ってしまった。「オール讀物」の著者を使うならわかるが、文學界の著者を使ってこの特集を組むのは誰が考え […]
No.106 オール讀物 2016年07月号

No.106 オール讀物 2016年07月号

     誰でも癖ってものを持ってるわね。大昔の映画ですけど、『ジャガーノート』っていうサスペンス・パニック映画がござーましたわ。一九七四年公開で、監督はビートルズの『ヘルプ』を撮ったリチャード・レス […]
No.102 文學界 2016年07月号

No.102 文學界 2016年07月号

     保坂和志氏は面白い作家だと思う。現在の文学界で、保坂氏のような小説を〝現役〟で書いている作家は少ない。飽くことなく書き続けられる〝元気〟が保坂氏にはあるわけだ。この元気がどこから来るのかと考 […]
No.001 専門文芸誌について

No.001 専門文芸誌について

   専門文芸誌はSFやホラーなどに特化した文芸誌のことである。  もちろん文学界には純文学誌、大衆文芸誌などがある。純文学というジャンル、大衆文学というジャンルの枠組みに沿ってメディアは作品を掲載し、作家にも […]
No.028 ミステリマガジン 2017年03月号

No.028 ミステリマガジン 2017年03月号

     アガサ・クリスティーの特集である。これまで何度となく繰り返されてきたであろうクリスティー特集だが、「そしてクリスティーはいなくならない」というタイトルが付いている。そう、なぜクリスティーはい […]
No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

     特集「小説は進化する」とのこと。そうだろうか。そしてそれがそうなら、望ましいことなのだろうか。進化というのがよいことだというのは一種の刷り込みに過ぎず、物事によっては素晴らしいことではないか […]
No.104 オール讀物 2016年06月号

No.104 オール讀物 2016年06月号

     ひところ「あらすじで読む××」っていう本がはやりましたわね。あの源流は、シドニー・シェルダンなんかの「超訳」本から生まれたのかもしれませんわ。要するに物語の筋だけを追ってゆくっていう本よ。ず […]
No.103 小説すばる 2017年02月号

No.103 小説すばる 2017年02月号

     なんで、小説すばるはこんなに分厚いんだろう。久しぶりに手にとって、それが最初に思い浮かんだことだった。それ自体を批判していんとか、そういうのではなくて、その厚さが今、意味しているものはなんだ […]
No.101 文學界 2016年06月号

No.101 文學界 2016年06月号

     六月号には中村文則氏の「私の消滅」二百三十枚が一挙掲載されている。新潮新人賞でデビューし、芥川賞等々を受賞した若手のホープである。一九七七年生まれだからまだ四十歳だ。ご自身で自分は純文学作家 […]
No.102 小説新潮2017年02月号

No.102 小説新潮2017年02月号

     「ミステリー特集 こじれた7つの謎」。読み進むうち、ある変化に気づいた。雑誌や作品が何か変わった、というのでは必ずしもない。読んでいるこちらの状態が変化したようにも思える。が、厳密に言うと、 […]
カルチャー文芸誌について

カルチャー文芸誌について

 カルチャー文芸誌の定義は、このカテゴリに分類した雑誌名を見ればなんとなくわかるだろう。Papyrus、GINGER L。、小説TRIPPER、yom yom、J-novel、en-taxi、Feel Love、ジャーロ […]
No.046 yomyom vol.43 創刊10周年記念号

No.046 yomyom vol.43 創刊10周年記念号

     yomyom が終わってしまう。「ありがとう!」という表記に、一瞬そう思った。実際には「次号から電子版に移行します。」ということだった。それでも終わってしまう、という感覚は拭えない。ありがと […]
No.101 オール讀物 2016年05月号

No.101 オール讀物 2016年05月号

     ネット時代になってから「ネタバレ注意」が一般化しましたわね。昔は口コミなどでなければ小説や映画のストーリーが最後までわからなかったのに、今はその気になれば、ブログやツイッターの書き込みで、た […]
No.100 文學界 2016年05月号

No.100 文學界 2016年05月号

     五月号は第121回文學界新人賞発表号で、同人誌優秀作品掲載号と並んで楽しみな号だ。ショービジネスの世界ではオーディションが当たり前だが、それはまだ世に知られていない金の卵のような才能が眠って […]
No.099 群像 2017年02月号

No.099 群像 2017年02月号

     若松英輔の「たましいを旅するひとー河合隼雄」に何やら言葉にできない異和感を覚えた。いや、これから言葉にするわけだし、その評論に対しての異和感というより前々から感じていたことがたまたま顕在化し […]
No.023 三田文学 2017冬季号

No.023 三田文学 2017冬季号

     保坂和志の特集である。なぜ保坂和志なんだろう、と考える。慶應出身じゃないのに。慶應出身でないと、特集を組んではいけないというわけではない。たとえば夏目漱石特集ならいいと思う。夏目漱石は慶應出 […]
No.100 オール讀物 2016年04月号

No.100 オール讀物 2016年04月号

     アテクシ、年齢的には古い世代に属し始めておりますけど、ちっとも落ち着いて成熟したという気がしませんわ。そりゃあ同世代には功成り名を成した、のかどうか知りませんけど、もう完全に頭の中が後ろ向き […]
No.098 文學界 2016年04月号

No.098 文學界 2016年04月号

     時代の変化はまず〝現象〟としてあらわれる。底の方から蠢く変化を感受してはいるが、その正体がはっきりわからぬまま表現されるのである。そのような表現が筍のようにポツポツと芽生え育ってゆくと、自ず […]
No.099 オール讀物 2016年03月号

No.099 オール讀物 2016年03月号

     アテクシの会社ではそろそろ勤務評価の季節なのよ。上司が部下を四段階で評価するわけね。評価ランクを上からA、B、C、Dとすると、Aは全体の五パーセントくらいね。最優秀賞よ。Bは八十五パーセント […]
No.097 文學界 2016年03月号

No.097 文學界 2016年03月号

     印象が薄いのではっきりした記憶がないが、ちょっと前から文學界の巻頭ページがリニューアルされている。かなり長い間、文學界巻頭には一ページの詩が掲載されていた(もちろんモノクロ)。文學界の読者は […]
No.098 オール讀物 2016年02月号

No.098 オール讀物 2016年02月号

     アテクシ、マーサ・スチュワートさんのお料理番組を見るのが大好きなの。特にお気に入りなのはお菓子のレシピね。アメリカのお料理ってああた、大迫力よ。マーサさんが大きなカマボコみたいなバターを半分 […]
No.096 文學界 2016年02月号

No.096 文學界 2016年02月号

     二月号はちょっとした文學界新人賞作家特集になっていた。第一一九回受賞の板垣真任氏が『すら』を、第一〇七回受賞の上村渉氏が『不発弾』、第一二〇回受賞の杉本裕孝氏が『花の守』を掲載しておられる。 […]
No.096 文藝 2016年冬季号

No.096 文藝 2016年冬季号

     いがらしみきおといえば、あの『ぼのぼの』で知られる漫画家だけれど、そのエッセイが印象に残る。と言っても、とりたてて何か特別なことが書かれているわけではない。漠とした不安感、その原因と目される […]
No.095 文學界 2016年01月号

No.095 文學界 2016年01月号

     文學界新年号の巻頭は朝井リョウの『ままならないから私とあなた』三百枚の一挙掲載である。正直なところ〝マジっすか〟と思ってしまった。朝井氏は『桐島、部活やめるってよ』でデビューし、『もういちど […]
No.097 オール讀物 2016年01月号

No.097 オール讀物 2016年01月号

     今年の後半はアメリカ人の方が世間の話題をさらうことがおおござーましたわね。トランプさんが筆頭ですけど、ボブ・ディラン先生のノーベル賞受賞もそうよ。アテクシのような日本人は「まぁぁっ! ディラ […]
No.096 オール讀物 2015年12月号

No.096 オール讀物 2015年12月号

     みなさまお元気ぃ? オバサマとはいえ女の人にニッコリされたら、「はーい」って元気にお返事してちょうだいね。殿方なら「今日もおキレイですね」くらいのことが言えたら、女性スタッフからあることない […]
No.094 文學界 2015年12月号

No.094 文學界 2015年12月号

     十二月号は比較的若い作家の作品が掲載された充実した号だった。中でも滝口悠生氏の『死んでいない者』と水原涼氏の『日暮れの声』は秀作だと思う。また滝口氏の『死んでいない者』は第一五四回芥川賞を受 […]
No.022 三田文学 2016年秋号

No.022 三田文学 2016年秋号

     漫画雑誌の売れ行きが低調だそうだ。ついにそこまで、と思う。その赤字を漫画単行本が支えているという。ちょっと前の文芸誌の状況に近い。大手や中堅の出版社を大手や中堅たらしめているのは漫画雑誌や週 […]
No.093 群像 2016年09月号

No.093 群像 2016年09月号

     表紙に「家」という字が並んでいる。もちろん偶然だが。特集に「作家と翻訳家」、作品に群像新人賞受賞後第一作の乗代雄介『本物の読書家』。偶然だけれど、そのことの意味をついつい考えざるを得ない。な […]
No.027 S-Fマガジン 2016年10月号

No.027 S-Fマガジン 2016年10月号

     『スター・トレック』50周年記念特集がある。今更ながら50年という歳月に驚く。1966年当時、他にもSFドラマは制作され、それなりに人気を博していた。『宇宙家族ロビンソン』とか、リアルタイム […]
No.092 文藝 2016年秋季号

No.092 文藝 2016年秋季号

     久しぶりに手にとった文藝は、やはり変わらずレトロな表紙で、その間の文学状況の変化よりも自身の、というか自身が感知するシャバの変化を体感した。何が起きたというわけではないが、世間はどんどんいわ […]
No.091 文學界 2015年11月号

No.091 文學界 2015年11月号

     基本的に現実世界を描く小説で、男と女と金と家族が大きな主題になるのは当然である。乱暴な言い方をすれば、この三つの主題の描き方(処理方法)に作家の思想が表れる。短歌や俳句には型があり、それを無 […]
No.021 三田文学 2016年夏号

No.021 三田文学 2016年夏号

     体制が変わってから、卒業生としては期待するものがある。以前の編集方針はまったく意味不明、今だから言うが、きれいごとに包まれた得体の知れなさ、そういう場合の常として私利私欲の匂いがした。天下の […]
No.095 オール讀物 2015年11月号

No.095 オール讀物 2015年11月号

     アテクシ女ですけど、女ってめんどくさいわねーと思うことがありますわ。そんなこと言うと男たちが、「そぅでしょそぅでしょそぅでしょああっそうでしょーッ! 僕の彼女がねぇ、奥さんはねぇ」と大挙して […]
No.090 文學界 2015年10月号

No.090 文學界 2015年10月号

     「文學界」十月号では「特集 酒とつまみと小説」が組まれていて、恐縮だがタイトルを見て思わず笑ってしまった。「オール讀物」ならまだしも、「文學界」を読みながら酒を飲む人はいるのだろうか。もちろ […]
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