総合文学ウェブ情報誌 文学金魚

私達の故郷は日本語です。金魚屋プレス日本版は、日本語で書かれるあらゆる文学の方向を見極め、私達の精神の行く末を照らす光りを見出そうとするものです。 金魚屋プレス日本版はその光りのすべてを広義の文学と呼びます。

金魚屋プレス日本版代表 齋藤都

文芸誌時評
No.030 S-F マガジン 2017年8月号

No.030 S-F マガジン 2017年8月号

     スペースオペラ&ミリタリー特集、かなり豪華版とみた。万事がWeb化される世の中で、雑誌などというものはそもそもWebでたくさんかも、というコンセプトのもとに文学金魚もあるのだと思うけ […]
No.111 小説すばる 2017年8月号

No.111 小説すばる 2017年8月号

     久しぶりの小説すばるだ。相変わらずの健康そうな様子が頼もしい。健康そうとは、よく肥えているとか、顔色がよい、元気がある感じとかだ。これは凡庸な褒め方みたいだけれど、年々貴重な特長になっている […]
No.107 文藝 2017年 夏季号

No.107 文藝 2017年 夏季号

     季刊というのはもしかして、日本文化にはあっているのかもしれない。俳句や短歌の雑誌なら必然性はあるし、つまり季節感が出てないと意味がないんじゃないか、と思う。単に毎月出すだけのコストもマンパワ […]
No.029 円城塔訳 アーネスト・フェノロサ&エズラ・パウンド著『スマ・ゲンジ ほか二篇』(幽 vol.27)

No.029 円城塔訳 アーネスト・フェノロサ&エズラ・パウンド著・・・

     怪談専門誌の幽だが、連載として今回は、円城塔訳 アーネスト・フェノロサ&エズラ・パウンド著「スマ・ゲンジ ほか二篇」が掲載されている。見たときは多少の衝撃を禁じ得なかった。そうか源氏物語にも […]
No.028 「筒井康隆自作を語る」(S-F マガジン 2017年6月号)

No.028 「筒井康隆自作を語る」(S-F マガジン 2017年・・・

     「筒井康隆自作を語る」の連載が開始。「日本SFの幼年期を語ろう」とサブタイトル。筒井康隆がSF作家だと考えている人は、今はあまりいないだろう。では何かと問われれば、「作家」。そしていわゆる純 […]
No.110 佐々木愛「ひどい句点」(オール讀物 2016年11月号)

No.110 佐々木愛「ひどい句点」(オール讀物 2016年11月・・・

     十一月号は第96回オール讀物新人賞発表号ですわ。オール様に限りませんけど新人賞の発表号っていいわぁ。やっぱニューフェースのスターを期待しちゃうのよ。古い話で恐縮ですが、昔ロックバンドのオーデ […]
大衆文芸誌について

大衆文芸誌について

     一九八〇年代頃までは、日本の小説は「純文学」「中間小説」「大衆小説」に区分されていた。その定義は作家や批評家それぞれだが、いかにも整理整頓好きな日本人らしい区分である。もちろん海外でも作品掲 […]
No.106 砂川文次「熊狩り」(文學界 2016年11月号)

No.106 砂川文次「熊狩り」(文學界 2016年11月号)

     西村賢太氏が「或る不遜」というエッセイを書いている。すでに刊行が決まっている短篇集の刊行を先延ばしにしてもらったらしい。理由は「ここ何年かで私は何やら随分と厚顔になった」ことにある。西村氏が […]
No.109 中江有里「シャンプー」(「オール讀物」 2016年10月号)

No.109 中江有里「シャンプー」(「オール讀物」 2016年1・・・

     ん~十月号は「官能の色彩」特集ね。大衆小説誌では定番のソフト・ポルノ小説特集よ。どの大衆小説誌でも定期的に組んでるわね。毎回文字でエロス、というよりエロを求める人ってまだいるのねーと思っちゃ […]
No.105 文學界 2016年10月号

No.105 文學界 2016年10月号

     柄谷行人以降だと思うが、批評の〝創作化〟が進んでいる。夏目漱石を論じていてマルクスやデリダの名前や思想が頻出したりするのだ。関連があればいいのだが、たいていない。批評家が小説をダシにしながら […]
No.104 文學界 2016年09月号

No.104 文學界 2016年09月号

     小説を読んでいて惜しいな、と思うことがしばしばある。もちろん大衆文学と純文学ではその質が違っている。大衆文学では読者を楽しませることが暗黙の了解だ。謎解きであれハピーエンドであれ、ある種のカ […]
No.023 三田文學 2017年春季号

No.023 三田文學 2017年春季号

     共時性、ということについて考えた。そう書きながら、思わず吹き出してしまった。「共時性、ということについて考えた。」まるで誰も読まない文芸誌の記事の書き出しみたいだ。三田文学を誰も読まない、と […]
No.108 オール讀物 2016年09月号

No.108 オール讀物 2016年09月号

     会社ではコワモテオバサンでとおってますけど、アテクシだって涙腺は弱い方なのよ。だから大衆文学が好きなのよねぇ。ただまー、オバサンって露骨に正直なの。アテクシの古い女友達にTっていう声楽家がい […]
No.107 オール讀物 2016年08月号

No.107 オール讀物 2016年08月号

     八月号の巻頭は重松清先生の『残照』よ。重松先生は一時期イジメ小説ですんごくよく読まれましたわね(今でもそうでしょうけど)。中学受験なんかの国語問題に、『青い鳥』や『きみの友だち』なんかが頻出 […]
No.103 文學界 2016年08月号

No.103 文學界 2016年08月号

     八月号では「異色短篇特集「怪」」が組まれている。まったく申し訳ないが、それを見てちょっと笑ってしまった。「オール讀物」の著者を使うならわかるが、文學界の著者を使ってこの特集を組むのは誰が考え […]
No.106 オール讀物 2016年07月号

No.106 オール讀物 2016年07月号

     誰でも癖ってものを持ってるわね。大昔の映画ですけど、『ジャガーノート』っていうサスペンス・パニック映画がござーましたわ。一九七四年公開で、監督はビートルズの『ヘルプ』を撮ったリチャード・レス […]
No.102 文學界 2016年07月号

No.102 文學界 2016年07月号

     保坂和志氏は面白い作家だと思う。現在の文学界で、保坂氏のような小説を〝現役〟で書いている作家は少ない。飽くことなく書き続けられる〝元気〟が保坂氏にはあるわけだ。この元気がどこから来るのかと考 […]
専門文芸誌について

専門文芸誌について

   専門文芸誌はSFやホラーなどに特化した文芸誌のことである。  もちろん文学界には純文学誌、大衆文芸誌などがある。純文学というジャンル、大衆文学というジャンルの枠組みに沿ってメディアは作品を掲載し、作家にも […]
No.027 ハヤカワ・ミステリマガジン 2017年03月号

No.027 ハヤカワ・ミステリマガジン 2017年03月号

     アガサ・クリスティーの特集である。これまで何度となく繰り返されてきたであろうクリスティー特集だが、「そしてクリスティーはいなくならない」というタイトルが付いている。そう、なぜクリスティーはい […]
No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

No.105 小説 野性時代 2016年 12月号

     特集「小説は進化する」とのこと。そうだろうか。そしてそれがそうなら、望ましいことなのだろうか。進化というのがよいことだというのは一種の刷り込みに過ぎず、物事によっては素晴らしいことではないか […]
No.104 オール讀物 2016年06月号

No.104 オール讀物 2016年06月号

     ひところ「あらすじで読む××」っていう本がはやりましたわね。あの源流は、シドニー・シェルダンなんかの「超訳」本から生まれたのかもしれませんわ。要するに物語の筋だけを追ってゆくっていう本よ。ず […]
No.103 小説すばる 2017年02月号

No.103 小説すばる 2017年02月号

     なんで、小説すばるはこんなに分厚いんだろう。久しぶりに手にとって、それが最初に思い浮かんだことだった。それ自体を批判していんとか、そういうのではなくて、その厚さが今、意味しているものはなんだ […]
No.101 文學界 2016年06月号

No.101 文學界 2016年06月号

     六月号には中村文則氏の「私の消滅」二百三十枚が一挙掲載されている。新潮新人賞でデビューし、芥川賞等々を受賞した若手のホープである。一九七七年生まれだからまだ四十歳だ。ご自身で自分は純文学作家 […]
No.102 小説新潮2017年02月号

No.102 小説新潮2017年02月号

     「ミステリー特集 こじれた7つの謎」。読み進むうち、ある変化に気づいた。雑誌や作品が何か変わった、というのでは必ずしもない。読んでいるこちらの状態が変化したようにも思える。が、厳密に言うと、 […]
カルチャー文芸誌について

カルチャー文芸誌について

 カルチャー文芸誌の定義は、このカテゴリに分類した雑誌名を見ればなんとなくわかるだろう。Papyrus、GINGER L。、小説TRIPPER、yom yom、J-novel、en-taxi、Feel Love、ジャーロ […]
No.046 yomyom vol.43 創刊10周年記念号

No.046 yomyom vol.43 創刊10周年記念号

     yomyom が終わってしまう。「ありがとう!」という表記に、一瞬そう思った。実際には「次号から電子版に移行します。」ということだった。それでも終わってしまう、という感覚は拭えない。ありがと […]
No.101 オール讀物 2016年05月号

No.101 オール讀物 2016年05月号

     ネット時代になってから「ネタバレ注意」が一般化しましたわね。昔は口コミなどでなければ小説や映画のストーリーが最後までわからなかったのに、今はその気になれば、ブログやツイッターの書き込みで、た […]
No.100 文學界 2016年05月号

No.100 文學界 2016年05月号

     五月号は第121回文學界新人賞発表号で、同人誌優秀作品掲載号と並んで楽しみな号だ。ショービジネスの世界ではオーディションが当たり前だが、それはまだ世に知られていない金の卵のような才能が眠って […]
No.099 群像 2017年02月号

No.099 群像 2017年02月号

     若松英輔の「たましいを旅するひとー河合隼雄」に何やら言葉にできない異和感を覚えた。いや、これから言葉にするわけだし、その評論に対しての異和感というより前々から感じていたことがたまたま顕在化し […]
No.022 三田文學 2017年冬季号

No.022 三田文學 2017年冬季号

     保坂和志の特集である。なぜ保坂和志なんだろう、と考える。慶應出身じゃないのに。慶應出身でないと、特集を組んではいけないというわけではない。たとえば夏目漱石特集ならいいと思う。夏目漱石は慶應出 […]
No.100 オール讀物 2016年04月号

No.100 オール讀物 2016年04月号

     アテクシ、年齢的には古い世代に属し始めておりますけど、ちっとも落ち着いて成熟したという気がしませんわ。そりゃあ同世代には功成り名を成した、のかどうか知りませんけど、もう完全に頭の中が後ろ向き […]
No.098 文學界 2016年04月号

No.098 文學界 2016年04月号

     時代の変化はまず〝現象〟としてあらわれる。底の方から蠢く変化を感受してはいるが、その正体がはっきりわからぬまま表現されるのである。そのような表現が筍のようにポツポツと芽生え育ってゆくと、自ず […]
No.099 オール讀物 2016年03月号

No.099 オール讀物 2016年03月号

     アテクシの会社ではそろそろ勤務評価の季節なのよ。上司が部下を四段階で評価するわけね。評価ランクを上からA、B、C、Dとすると、Aは全体の五パーセントくらいね。最優秀賞よ。Bは八十五パーセント […]
No.097 文學界 2016年03月号

No.097 文學界 2016年03月号

     印象が薄いのではっきりした記憶がないが、ちょっと前から文學界の巻頭ページがリニューアルされている。かなり長い間、文學界巻頭には一ページの詩が掲載されていた(もちろんモノクロ)。文學界の読者は […]
No.098 オール讀物 2016年02月号

No.098 オール讀物 2016年02月号

     アテクシ、マーサ・スチュワートさんのお料理番組を見るのが大好きなの。特にお気に入りなのはお菓子のレシピね。アメリカのお料理ってああた、大迫力よ。マーサさんが大きなカマボコみたいなバターを半分 […]
No.096 文學界 2016年02月号

No.096 文學界 2016年02月号

     二月号はちょっとした文學界新人賞作家特集になっていた。第一一九回受賞の板垣真任氏が『すら』を、第一〇七回受賞の上村渉氏が『不発弾』、第一二〇回受賞の杉本裕孝氏が『花の守』を掲載しておられる。 […]
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