高嶋秋穂 歌誌時評『角川短歌』2022年02~05月号をアップしましたぁ。今回で100回目ですね。1回7、8枚くらいですから700枚は書いていただいたことになります。このくらい書くことができれば及第点です。
作家は「書ける書ける」と口にしがちですが、実際に書かせてみるとたいていは3回くらいで力尽きる。頑張っても10回が限度です。もち書けばいいというものじゃない。だけど書かなければ何も始まらない。いわゆる原稿用紙のマス目を埋められるのは、それ自体、書き手の力です。書けなければお話にならない。
乱暴なことを言いますと、文学を志す青少年は、最初は書いて書いて書きまくって世の中で頭角を現したいと願っているはずです。でも歌人俳人の場合、実際は年に30から50くらいの作品を書き、散文は多くて50枚程度がアベレージではないでしょうか。それが10年続けばたいていは生涯そのくらいの原稿量で終わる。その程度で物書きとして認められるわけがない。短歌俳句は自分は文学者で作家だという自己満足の手段で終わることが多いということです。
作家として立ちたいなら不平不満を並べる前にまず量を書けなければなりません。こういうことは誰も言ってくれないでしょうが事実です。同世代や年長者で下らない原稿を書き飛ばしてるなーという人はいると思います。でも彼らは書ける。まず単純にそういったところから自他の能力を残酷に測る必要があります。
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■No.099 高嶋秋穂 歌誌時評―道浦母都子「連載 挽歌の華」(角川短歌 2022年04月号)■
■No.100 高嶋秋穂 歌誌時評―「大特集 これだけは押さえておきたい古典和歌」(角川短歌 2022年05月号)■
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