高嶋秋穂さんの詩誌時評『歌誌』『短歌研究 2021年05、06月号』をアップしましたぁ。5月号の作品特集では馬場あき子、水原紫苑、林あまりの3人の女性歌人の歌を取り上げておられます。小説の世界では女性作家の時代だなぁと感じることが多いのですが、お歌の世界もそうなのかもしれませんね。自在に歌を詠んでいる気配があります。
6月号は穂村弘さんの第一歌集『シンジケート』の特集です。出版からもう31年も経ったんですね。しかしその影響力は健在です。自由詩の世界では「谷川俊太郎一人勝ち」と言われることもありますが、岡目八目的に言えば歌壇では穂村さん一人勝ちといった様相ですね。最初に何かを始めて定着させた人は強い。ホントに強い。俵万智さんと穂村さんの影響力はなんやかんやいって盤石だと思います。
石川が見ていても、歌壇は非常にリベラルな風土です。俳壇がめっちゃ息苦しいやっちゃ場だということは歌人の方も知っておられるでしょうが、詩壇や文壇だって息苦しい。歌壇ほど若手中堅に好き勝手書かせてくれる場は文学の世界では稀だと思います。ただポスト俵・穂村世代は攻撃的なようで今ひとつ突き抜けない。人間の持ち時間には限りがあります。外から見ていても「おっ」と思うような新たな動きを期待ですぅ。
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』 「20周年記念特集 「三〇〇歌人新作作品集「ディスタンス」」(短歌研究 2021年05月号)■
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』「特集 31年目の穂村弘『シンジケート』論」(短歌研究 2021年06月号)■
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