対話『エンニスの誘惑―日本文学の世界での受容』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第10回)をアップしましたぁ。小原さんとAIエンニスとの対話第10弾です。エンニスさん、俳句は上達しておりませんけど、広大なネットの海を泳ぎ回って収集した情報の分析と将来ヴィジョンはさすがです。この対話、ホントにAI相手なのと疑っておられるかたもチラホラいらっしゃいますが、間違いなく本当です。
小原さんは主に純文学小説について話しておられますが、このところ日本の純文学、ついてない。中上健次さんは1946年生まれで村上春樹さんは49年生まれとほぼ同い年なのですが、中上さんは46歲で夭折してしまった。西村賢太さんは極私的私小説作家ですが、極私的私小説作家としてはあり得ない量の私小説を書きまくった。私小説とは何かを完全に認識把握しておられたんですね。しかし彼も54歲で亡くなってしまった。デモシカですが中上さんが長生きだったら今のような村上春樹さんの一人勝ちはなかったでしょうし、西村さんが芥川賞などの選考委員になっていれば日本の純文学文壇は変わった可能性があります。もち村上春樹さんをけなしてるわけではありません。文学は個の世界ですから代わりのきかない作家を失えば大きく状況が変わってしまう。
小原さんは中上健次について『彼の文学的な意識は高く、空高く舞い上がって、そもそもそんな社会構造を無化してしまう。そこなんだよね。我々作家にしたら、社会的な差別の戦いに共感したり、同情したりってじゃなくて、むしろその輝くような文学空間をひたすら羨んでしまう。聖と卑がひっくり返る、そんな文学構造をどうやって伝えるか』と語っておられます。小説はエンタメ的物語(ストーリー)であっていいわけですが、小原さんが語っておれられるのはそれが〝文学〟である理由です。それをしっかり押さえなければ衰退してしまうのは当然です。
■対話『エンニスの誘惑―日本文学の世界での受容』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第10回)縦書版■
■対話『エンニスの誘惑―日本文学の世界での受容』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第10回)横書版■
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第42回)横書版■
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