寅間心閑さんの肴的音楽評『No.055 余計なイントロ』&大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第15回)をアップしましたぁ。先頃作曲家の筒美京平さんがお亡くなりになりましたが、寅間さんは斉藤由貴さんの『初戀』で追悼しておられます。斉藤由貴さんのファンでもあったようですが(笑)。
『もうすぐ幕が開く』では、劇団四季創業者の浅利慶太さんのお父様、浅利鶴雄さんが登場します。明治三十二年(一八九九年)生まれ、昭和五十五年(一九八〇年)没です。『劇作家の小山内薫や音響演出家の和田精(イラストレーター・和田誠の父)と共に、日本初の新劇の常設劇場である築地小劇場を創立した後、俳優としてサイレント映画に出演。その後は興行会社・松竹へ入社。昭和三年にソ連のモスクワやレニングラードで行われた史上初の歌舞伎海外公演にも、一座を率いていた叔父・二代目市川左團次に語学力を買われて秘書として参加。その後は浅草国際劇場の初代支配人に就任している』とあります。荷風の『断腸亭日乗』にも登場しています。
息子を「慶太さん」と呼び、浅利慶太さん自身が「俺のやることを何でも「素晴らしい」って褒めてくれるんだよな」とおっしゃっていたようです。それが浅利父子の日常だったのでしょうが、鶴雄さんの人柄が伝わってきます。
今も昔もそうですが、人間関係とその能力は網の目のように広がっています。地下茎で繋がっているとも言えます。演劇人となる方はやはり近親者に演劇関係の人がいることが多い。政治家や文学者も同じです。もちろんすべての人が有名になったりしているわけではないですが、一定の土壌があって初めて花が開くのはどの世界でも同じです。
■ 寅間心閑の肴的音楽評『No.055 余計なイントロ』 ■
■ 大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第15回)縦書版 ■
■ 大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第15回)横書版 ■
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