大篠夏彦さんの文芸誌時評『文芸5誌』『文學界 2019年07~12月号』をアップしましたぁ。大篠さんの文芸誌時評『文學界』の6連投です。大篠さんがしばしば書いておられますし、石川も文学金魚チャンネルで何度もお話しましたが、芥川・直木賞は実質的に文藝春秋社さんの主宰です。純文学の新人賞である芥川賞の実質的プラットホームは『文學界』といふことになります。直木賞は『オール讀物』ですね。それはともかくとして、芥川・直木賞はこれも実質的に戦後長い間、文壇全体の〝公器〟といふ位置づけでした。それだけ権威があるわけですし、その軽くはない責任を『文學界』さんは負っているわけです。
で、大篠さんが取り上げておられる作品の半分以上を石川も読みましたが概ね大篠さんの読解に賛成です。『文學界』掲載の作品を読めば読むほど、「優れた純文学作品とはなにか?」という定義が揺らぐような気がします。石川は文学金魚編集人であり、それなりに良い文学作品のヴィジョンを持っています。雑誌を読めば、どんな作品を掲載しているのかで、その雑誌が無意識の意識化としてどんな作品が良い作品だと認知しているのかはなんとなくわかります。ですが『文學界』さんを読んでいるとわからなくなる。ほんとにわからないんです。
是非『文學界』の関係者の方から、良い純文学作品とはどういうものなのか、何を基準として雑誌に掲載しているのかお聞きしたいなぁ。ホントにわからない。まったくもって石川には謎です。
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』芳川泰久「ラップ 最後の旅」(文學界 2019年07月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』山下澄人「星、ゆがみなり」/滝口悠生「絶対大丈夫」(文學界 2019年08月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』高尾長良「音に聞く」(文學界 2019年09月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』吉村萬壱「堆肥男」/牧田真有子「仮の林」(文學界 2019年10月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』南水梨絵「まつりの夜」(文學界 2019年11月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』坂上秋成「おぼれる心臓」/篠原勝之「蚕をひらう」(文學界 2019年12月号) ■
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