高嶋秋穂さんの詩誌時評『歌誌』『短歌研究 2021年01~03月号』をアップしましたぁ。高嶋さんには角川短歌さんの時評に加え、短歌研究の時評も書いていただくことになりました。
日本の詩には短歌、俳句、自由詩の三種類があります。創作人口が多い順に言えば俳句、短歌、自由詩になります。創作人口は俳句より少ないですが、短歌はニューウエーブ短歌といった新しい動きが出ているジャンルです。俳句でも若手・中堅作家がそれなりに頑張っているわけですが、新しい動きがあってもこりゃ無理あるなというものが多い。自由詩はいまだに現代詩こだわっています。現代詩ってどー考えても一九五〇年代から七〇年代にかけて全盛を迎えた詩の一流派です。その賞味期限がとっくに切れているのに「今書かれている詩=現代詩」と「かつて一世を風靡したの栄光の詩=現代詩」をあえて曖昧にして無理な延命を図っている。みっともないなぁ。かつての現代詩人は超エリートで頭が良かったですが、今の詩人たちは本当に頭が悪い。短い詩くらいしか書けない半端な創作愛好者の吹き溜まりになりつつある。要するにどんどんレベルが下がっている。自由詩の凋落はまだまだ続くと思います。
歌壇は活気があるわけですが、この活気をどう活かすかの正念場に差しかかっていると思います。歌壇、俳壇、詩壇でも首までどっぷり漬かれば毎日のようにいろんなことが起きている。しかし相対化すれば短歌はいまだ俵万智―穂村弘さんの口語短歌からニューウエーブ短歌の延長線上にある。歌壇〝外〟にハッキリとアピールできる歌人は相変わらず少ない。内に籠もれば外が見えなくなるのはどのジャンルでも同じ。内と外の境界がなくなるほど力のある作家が出てくれば歌壇の活気は本物と言えるでしょうね。
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』 『討議 「前衛」とわれら「21世紀歌人」』(短歌研究 2021年01月号)■
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』 『ユキノ進 『水中翼船炎上中』という冥界巡り』(短歌研究 2021年02月号)■
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』 『特集 2011-2021東日本大震災からの10年」(短歌研究 2021年03月号)■
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