No009【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 をアップしましたぁ。吉本隆明篇は池上、鶴山さんに萩野さんが参加しておられますが、正確な総括がとても大事であることを示した鼎談になっていると思います。
実社会の変化のスピードがものすごく速い時には過去の総括は不十分にならざるを得ない面があります。変化についていくだけで精一杯だからです。明治維新期の総括は十分に為されませんでした。明治維新以降の変化が外国人も驚くほどのスピードだったのは言うまでもありません。戦後も同様ですね。敗戦、復興、高度経済成長、バブル期と息つく暇もなく次々に変化が起こった。
しかし1990年代から始まる高度情報化社会は明治維新・敗戦に匹敵するような大変革であり世界的大変革であったのにも関わらず表面的変化はそれほど目立ちません。車はまだ空を飛びませんし、買い物だって基本お店に行かなくてはならない。宅急便もまだ人頼りです。街並みを見ていてもほとんど変化はない。だけど底の方で大きなうねりの変化が起きている。表面の変化に惑わされず変化の本質を考えることができる。
こういう時代に『日本の詩の原理』のような討議が現れたのは必然だと思います。戦後詩中心ですがその視線は明治維新にまで届いています。小林秀雄らが果たせなかった『近代の超克』をようやく本格的に行う議論が始まったと思います。その一つの焦点が吉本隆明篇。吉本さんは〝戦後思想からポストモダニズム思想へ〟抜けた唯一の思想家です。戦後(詩)を論じるにあたって吉本論は絶対に避けて通れません。みなさん勇気を持って発言しておられます。
■No009【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 縦書版■
■No009【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 横書版■
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