No007【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(四 全四回)池上晴之×鶴山裕司をアップしましたぁ。今回は英米詩から始まり、田村さん中・後期の詩についての議論です。日本の詩はフランス象徴主義がベースになっているという、言われてみれば実感としても「そうだね」と感じてしまう議論から、そのカウンターカルチャーとしての英米詩、そして西脇順三郎の詩の影響などについて論じておられます。
石川、たまーに詩誌に目を通すのですが、はっきり言って何を言ってるのかさっぱりわかりません。現状を論じる場合でも過去の詩を論じる場合でも、曖昧な批評でまったくタメにならない。わけのわからないことを書けば詩だと思っているから評論もわけのわからない内容になってしまうんじゃないのかなぁ。要は地に足が着いていない。その理由は簡単で、自力で詩について考え抜いていないからです。
田村詩は戦後詩に大局的には分類されますが、文明批評詩でもあります。ライトバースもあれば抒情的な詩もある。しかし抒情詩とは明らかに質が違う。創作は太古の昔から先行テキストの模倣から始まります。必ず時代ごとの思想と技法の流れがある。池上さんと鶴山さんの議論は思想的にも実践的にもタメになると思います。詩とは何か、現代を反映した新しい詩はどう書けばいいのか悩み、試行錯誤している意欲的な詩人の皆さんに是非読んでいただきたいです。
■No007【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(四 全四回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No007【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(四 全四回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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