No002『トーク@セクシュアリティ―目覚めよ。ジェンダーは幻』小原眞紀子×三浦俊彦をアップしましたぁ。『ジェンダーは幻』というタイトルだけ読んで脳ではなく脊椎で反発する方もおられるでしょうが、問題提起する価値はあります。
ジェンダーが社会・歴史的な女性差別撤廃運動(いわゆるウーマンリブ)と結びついていたのは確かです。乱暴に言うと男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしくという社会通念や教育(ジェンダー)が女性差別の根っこにある。ならばそういったジェンダーを取り払えば女性差別はなくなり男女平等になる。男女平等に関しては、いわゆる先進国では社会法制的にはほぼ実現されています。
男女平等社会で男の子らしく生きるか、女の子らしく生きるのかは個人の選択に委ねられます。ですからジェンダーは○○解放運動と同様に社会的男女平等が実現した時点で霧散してもいい概念です。しかしいつのまにかジェンダーが一人歩きしてしまった面があります。
三浦先生は「ジェンダーって。確かに、男らしさ女らしさみたいなものを拡大再生産するような仕組みがあった。それはあくまで理論的な仮説であってね、分析するための道具だったはずなのに、ジェンダーが実在することになってる。これは困った話で、これが今、トランスジェンダリズムの延命に使われてるんですね。これをなんとかしないといけない。法案が通ってしまったことによって、身体の違い以外を違う違うと言い立ててきた迷惑人間たちが反省する機会にはなるよね」と発言されています。
小原さんは「男とか女っていうのは、身体の特徴のことですよね。男性性とか、女性性とかは、温度みたいな1つの尺度としてはあり得るかもしれないけど。相対的に測るものに過ぎなくて、女性性とか男性性とかいうものが絶対的に存在するものではないですよね」と話しておられます。これは『文学とセクシュアリティ』で論じられているテキスト曲線理論に基づいています。
生物学的性差とそれ以外の性差についてはまだ論点が残っていることと思います。現代的問題に一石を投じる議論です。
■No002『トーク@セクシュアリティ―目覚めよ。ジェンダーは幻』小原眞紀子×三浦俊彦 縦書版■
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