りょんさんのときどき集中連載『世相をわらう28―「雇い止め」の春』をアップしましたぁ。「雇い止め」について書いておられます。大学や研究所などを始めとして雇い止めが問題になっているんですね。
簡単に説明すると、2013年に派遣等の非正規雇用が連続5年続くと、その労働者は無期転換というものを申し込めるようになるという法令ができました。つまり正社員と待遇が変わらなくなる権利が生じるわけですが、その5年目になる直前に大量の「雇い止め」が全国各地で発生して裁判になりました。また研究者等については無期転換になる権利が発生するのが5年後ではなく10年後という規定があって、今年、2023年の10年満期の直前に「雇い止め」が起きています。大学などの非常勤講師を中心にこれも裁判になったりしています。
これについては労働者の権利と大学側の都合ですから裁判で争えばよい。ただ石川が把握している情報では大学側のやり方がかなり強引というかあくどい。数年前からあと1年、2年で契約更新しませんよとインフォメーションしているならともかく、突然10年直前で「はい、今年で契約打ち切りです」と通告したりしています。また10年で雇用の無期転換になることを知らない講師さんたちがいるのを承知で、その情報を伝えずにこっそり強引に契約を打ち切ろうとしていたりする。要は場当たり的に無知で人のいい人材を解雇しようとしている面があります。
「それがどうした、大学の先生なんてお気楽な仕事じゃん」と思う方もいらっしゃると思いますが、世の中にはルールがあり建前がある。自分の立場に置き換えてみればよくわりますよね。労働者は権利を主張していいわけです。特に力の強い者に対しては争うのが本筋だと思います。
大学の非常勤講師の皆さんの怒りは経済的問題が生じるというのと同じくらい、大学側の場当たり的で自分勝手な契約打ち切りに向けられていると思います。そういう場合は闘えばいいのです。自分より大きな組織とか力を持っている者に対しては闘ってよい(笑)。で、勝ったら勝ったで次を考えればいい。大学が信用できないと思えば別の生きる道を考えるとかね。ただ権利と権利の戦いの場では、引いて泣き寝入りする必要はないわけです。
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