編集後記は書いていますが石川のコンテンツデビュー作ですっ。ヒューヒュー! てか金魚屋の単行本刊行方針と各書籍のレジュメですから、必然的に石川が書くことになりますね。今回は9冊同時刊行でバラエティに富んだラインナップになりました。詳細はどうぞ石川のコンテンツをお読みください。
一昨日の11月30日が第13回金魚屋新人賞の〆切でした。第14回の応募要項も発表しましたが若干変更があります。変更は辻原登大先生の指示によるものです。辻原先生、石川の予想以上に作品評価が厳しくてなかなか賞をお出しにならない。どの文芸メディアにとっても新人賞は一大イベントで、まあ必ず新人作家(作品)を選ぶ。しかし先生、そのセオリーを完無視しておられる。こういったところからも文学金魚の方針が作られています。
極論を言えば文学は豊かな社会の余剰、上澄みです。絵画やスポーツなんかと同じです。で、通俗的に言えば作家は嫌な会社勤めなどをせずに好きなことを仕事にしている人たちです。ただ好きなことを仕事にするのは簡単ではない。市で一番、県で一番でもプロ野球選手になれない人が大半なのと同じです。プロになって活躍できる人はさらに少ない。好きなことを仕事にするのは並大抵ではありません。またそうなれば作品を書くことは完全に〝仕事〟になります。好きなことを仕事にしたには違いありませんがとても厳しい労働になる。
ある日新人賞が天から降ってきて作品がベストセラーになり作家と呼ばれてちやほやされるという夢は全き夢です。辻原先生が新人作家に求めておられるのは先の先まで考える力です。もし作家デビューして原稿依頼が来たら即座に月100枚200枚原稿を量産できるのか。メディアで活躍している作家の多くはそれができます。でもその先がある。筆力は当たり前で作品の質が評価対象になる。書きゃいいってもんじゃないと作家の卵は考えがちですが間違いです。書けなきゃなにも始まらない。評価されるまで書きまくるのが正しい。新人賞は僥倖で選んでもらうのではなく、当然のようにもらいに行くという姿勢でいいと思います。
もちろんそう簡単に筆力は身につきません。秀作傑作を書くのはさらに難しい。しかし好きなことを仕事にしたいなら先を具体的に考えなければなりません。文学金魚は辻原先生の厳しい選択眼でなかなか新人賞が出ませんが原里実さん、松岡里奈さんと新人作家の小説単行本をいきなり刊行しています。ある意味新人作家に対して甘々です(笑)。新人作家に対する期待値がとても大きいのです。メディアによって一長一短がありますねぇ。
■『金魚屋は純文学界のニューウエーブです! 小説、詩書、評論一挙9冊刊行!』 ■
■ 金魚屋の本 ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■