鶴山裕司さんの連載エセー『言葉と骨董』『No.057 ポルトガルの色絵陶器』をアップしましたぁ。金魚屋から『夏目漱石論-現代文学の創出』を好評発売中の鶴山さんの骨董エッセイ新作です。鶴山さんによると、ポルトガル関係の本は少ないそうです。そうなのかなと思って石川も検索してみましたが、確かに少ない。ポルトガルって日本ではあんまし興味を持たれていないんですね。けっこうなじみ深いんですが。
で、鶴山さんのエッセイは北原白秋、加藤郁乎、フェルナンド・ペソアを巡ってゆくスリリングなものです。また『考えるヒントとして骨董を買うが、珍しいとか高価だとか味がいいとか、そんなことはどうでもいい。ポルトガル製の皿を一枚買って白秋や郁乎を思い出し、ペソアについて丸一日考えてエッセイを書いた。物は物にすぎず、そこから始まる文化の読解にしか興味がない。皿一枚を目の前にして、ペソアについて、ポルトガル文化について、今現在考え得る限りの思考を巡らせることができるならそれでいいのである』と『言葉と骨董』の意図を説明しておられます。
情報化社会はすべてを変えたと思います。それは古色蒼然とした骨董の世界にも及ぶでしょうね。珍しい骨董を、味がいいとか姿がいいとか主観で飾るエッセイはもうダメだと思います。そんなことはみんな『なんでも鑑定団』で聞き飽きている。情報化時代には情報を。その情報は物を中心にして物の本質に迫るものでなければならないと思います。
■ 鶴山裕司 連載エセー『言葉と骨董』『No.057 ポルトガルの色絵陶器』 ■
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