鶴山裕司さんの連載エセー『言葉と骨董』『第053回 古唐津水指』(前・後編)をアップしましたぁ。久しぶりの『言葉と骨董』です。今回は古唐津の水指です。発掘モノで口のあたりに傷が多いですが、このくらいちゃんと形が残っていれば、塗り蓋をあつらえてお遊びの茶席で使う人がいそうだなー。
古唐津の水指って、骨董市場にはほぼ存在しないと言っていいです。いや存在するんですが、現実にどのくらい流通してるだろ。発掘物を含め、状態のいい物だと100はないんぢゃないかな。石川なんぞの頭の上を飛び越えて売買される物なので、まずお目にかかることはないです。こういう物を鶴山さんはどっからともなく拾ってくるんだなぁ。む~。石川と何が違うんでしょ(笑)。
あ、鶴山さんの『漱石論』は表紙を含めて責了しています。三冊同時刊行するので、あとはほかの本の仕上がり待ちですね。続けて『子規』『鷗外論』を書いていただいていますので忙しいと思いますが、美術批評もたまには書いてもらわないとね。
言いにくいですが石川は、現代詩系の詩人の多くが年を取るにつれて寡作になり、書けなくなることが不審であり、不満でもあります。知見が増え安定する晩年に近づくにつれ書けなくなるということは、現代詩の何かが決定的に間違っていたのぢゃなかろか。
鶴山さんは詩史的に言えば現代詩・戦後詩系の詩人であり、特に戦後詩に関しては最後の戦後詩人だと言っていいと思います。ただ現代詩・戦後詩の軛を打ち破るポテンシャルを持っていますね。どんどん書いて詩はもちろん文学の流れも変えていただきたいと思います。文学の世界って、結局は作品次第ですからね。
■ 鶴山裕司 連載エセー『言葉と骨董』『第053回 古唐津水指』(前編) ■
■ 鶴山裕司 連載エセー『言葉と骨董』『第053回 古唐津水指』(後編) ■
■ 第06回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第06回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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