Interview of gold fishes 第23回 吉田直紀インタビュー『太古の宇宙への旅』(前編)をアップしましたぁ。インタビュアーは小原眞紀子さんです。吉田直紀先生は宇宙物理学という新しい学問の若手研究者で権威です。ビッグバンによって初めてできた星であるファーストスターや、ダークマターの研究で知られます。小原さんも大学では理系で数学を勉強されたようです。
ダークマターは最近新聞でもしばしば話題になりますが、吉田先生は『微視的な素粒子なのか、ゴツゴツした天体のようなものなのか、わかっていないんです。宇宙全体に占めるダークマターの割合は、すごく正確にわかるんです。ただそれが何かは特定されていない。ダークマターの正体は、簡単に言うと重力を及ぼすものという定義がはっきりあります』『ただいろんな観測データを突き合わせると、モノとしてはほぼ間違いなくあります』とおっしゃっています。ん~遠い目になってしまひますねぇ。いずれ解明されるでしょうね。
吉田先生はまた『宇宙理論も極めて人間的な営みです。歴史を古く遡ると、人類は長い間地球が宇宙の中心だと考えていました。観測データは違うと言っているのに、無理していたんですね。でもケプラーやガリレオが出てきて地球中心の考え方をやめると、観測データとの無理が解消される。そういう理論と現実との整合性を考えながら、研究なので頑張れるところまでは頑張るというのがわたしたち研究者の姿です』とおっしゃっています。
吉田先生のお考えは文化の世界にも適用できるでしょうね。簡単に言うと無理のある表現は長続きしない。人々を納得させられないということです。最近の文芸批評は石川が読んでいても、書き手自身が理解してない概念をいい加減に使って書いてるな~と思います。ペダンティックなだけで中身がない。読んでいて『これはなんかの修行ですか?』と感じてしまうような純文学小説も同様です。図式化して言うと『理論と現実との整合性』が取れていない。各界の碩学にお話を聞くと同じような認識を口になさることが多いですぅ。
■ Interview of gold fishes 第23回 吉田直紀インタビュー『太古の宇宙への旅』(前編) 縦書版 ■
■ Interview of gold fishes 第23回 吉田直紀インタビュー『太古の宇宙への旅』(前編) 横書版 ■
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■