高嶋秋穂さんの詩誌時評『歌誌』『No.029 角川短歌 2016年06月号』をアップしましたぁ。特集『七十・八十代の歌 加齢への挑戦』を取り上げておられます。高嶋さんは特集意図について、
ソフィスティケートされていますが作家はどうやって死に向き合うのかという問いかけだと言ってもいいです。もちろんそれは大問題でありかつ絶対に答えの出ない設問でもあります。死は絶対的に不可知だからです。死の瞬間まで人間には生しかなく死とは他者によるかつて〝私〟であった存在に印されるピリオドでしかありません。
しかしだからこそ作家は生きている間に死について歌っておかなければならない。これもまた矛盾ですが作家の全人格的思想が試される魅力ある試練でもあります。老境の作家にだけ許されるワクワクするような挑戦だと言うこともできるでしょうね。
(高嶋秋穂)
と書いておられます。歌人の多くは歌壇中心に思考ができあがっているのが当然だと思いますが、今、俳句、自由詩、小説、批評などの文学界全体を見渡して、年長というより長老作家と若手作家が緊張を持ってうまく機能しているのは歌壇だけだと思います。
俳句界で長老が大事にされてるのは、まーだいぶ利権絡みだなぁ。自由詩壇では長老から若手までほぼ横並びで、ヒエラルキーすら失われています。小説文壇は、純文学誌の目次を見ればなんとなくわかります。『まだ書いてるの』っていう作家が、文壇ヒエラルキーで巻頭を飾っていたりします。ジャーナリズム主導でベテラン作家の話題作りをするのは、とっくに限界に達しています。
高嶋さんが次に取り上げるのは俵万智特集。石川、高嶋さんの原稿をもう読みましたが、こりも面白い内容でありましたぁ。
■ 高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』『No.029 角川短歌 2016年06月号』 ■
■ 第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
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