佐藤知恵子さんの文芸誌時評『No.098 オール讀物 2016年02月号』をアップしましたぁ。文学金魚は現在コンテンツ・カテゴリの改変中です。文芸誌時評は『文芸5誌』『大衆文芸誌』『カルチャー文芸誌』『専門文芸誌』『大学文芸誌』の5つのカテゴリに再編されます。
オール讀物は直木賞の発表誌でもあります。文藝春秋社はそんな傲慢なことは言いませんし、他社はもちろん高いプライドを持っているので言いませんが、まあ実態として日本の文壇は実質的に芥川賞・直木賞を出している文藝春秋社中心に廻っているわけで、その中核雑誌が文學界とオール讀物になります。テレビなどの一般メディアで必ず受賞が報道される文学賞は芥川賞と直木賞だけですからね。最近では本屋大賞も取り上げられますが、文学界全体で権威ある賞として認知されるにはもう少し時間がかかるかもです。三島賞もたまに話題になりますが、こちらは誰が受賞するかによりますね。
石川は編集者駆け出しの頃、文壇序列といふものがどーも今ひとつわからなくて、図書館で文芸五誌を一年分くらい順番に借り出して読んだことがごぢゃります。んで『あー文壇って、文學界のことなんだー』となぜか直観しまして、ちょいと仲のいい芥川賞作家さんにそう言ってみたことがごぢゃります。芥川賞センセは『そだよ。知らなかった?』とおっしゃいましたな。ほかの先生も似たようなお答えでした。別に秘密でもなんでもないんでしょうが、こういう機微って、ちょいとわかりにくいですよね。でも全文芸誌を片っ端から読んでみればなんとなくわかるはずです。
で、本題に戻ると大衆文芸誌だけあって、オール讀物さんの序列ははっきりしております。巻頭と巻末に誰が来るかで、オールさんというか、文藝春秋社内での大衆作家の序列がだいたいわかります。平岩弓枝先生の『御宿かわせみ』がある時はまず間違いなく巻頭、夢枕獏先生の『陰陽師』がある時はまず巻末です。純文学的香りの高い作家が巻頭・巻末に置かれるといふことでもあります。
今回の時評では、佐藤知恵子さんは森絵都さんの『カブとセロリの塩昆布サラダ』を取り上げておられます。佐藤さんのざーます文体の時評、石川はかなり好きだなぁ。ご本人はちょー怖いお方なんですが(笑)。
■ 佐藤知恵子 文芸誌時評 『No.098 オール讀物 2016年02月号』 ■
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