日本が誇る世界的特殊作家、三浦俊彦さんの連載小説『偏態パズル』(第55回)をアップしましたぁ。三浦センセ、マジ怖いもんなしだなぁ。「転がった塊の臭いがわきからホンノリ漂って食欲をそそるが一度落ちた黄金は死物だから拾い食いの気は起こらない」って、凄まじいですぅ。三浦センセにとっての黄金プレイは愛そのものなんだなぁ。なんだか遠い目になってしまひますね(爆)。
不肖・石川はもちろん文学金魚首脳陣も、21世紀初頭の文学のアポリアは、〝自由〟に象徴されるのではなひかと考えています。詩誌や文芸誌の制度、つまり文学をある〝型〟にはめるシステムは疲弊しています。ブログやツイッターなど、以前とは比べものにならない作品や意見の発表ツールが定着し、それが無際限の海のやうに拡がっているにも関わらず、社会的出口は既存システム以外に見当たらない。しかし問題はそれだけでなく、もっと重要なポイントがあると思います。
無限に増殖し始め、これからますますその拡散の度を増してゆくだろう高度情報化社会(ネット社会)の自在さ自由さを、まだ作家たちは捉え切れていない(作品化できていない)ことの方が実は問題です。詩誌や文芸誌の制度的問題は二次的なものであり、文学はまず作品です。従来とは大きく質が変わってしまった〝自由〟を射程圏内に捉えれば、文学的制度など自ずから変わってゆくだろうと文学金魚は楽観しております。
ただ〝自由〟のアポリアは難問です。力がないとそれに正面から取り組めない。三浦センセはま~好き勝手に書けるといふか、怖いもんナシですが、こりはセンセに力があるからですなぁ。あ、文学金魚も力があるかどうかは別として、かなり自由でありまふ。不肖・石川、既存文芸誌の編集長なら、編集者から「あの~新規連載したいんですが」、「どんな内容かな?」、「ンチについてでごぢゃります」、「バカ言っんぢゃねぇ」で終わりでせうね(爆)。
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第55回) pdf版 ■
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第55回) テキスト版 ■