No002【連載対話 日本の詩の原理】『戦後詩の創出―鮎川信夫編(中編)』池上晴之×鶴山裕司をアップしましたぁ。今回は鮎川さんの代表作の一つ、詩篇『橋上の人』の読解が中心です。詩をモヤモヤとした雰囲気で読んでしまう人が多いわけですが、それは詩人の方が意図的にモヤモヤとした詩を書いているからだと思います。優れた詩は意味としてもイメージとしても読み解け(理解でき)、しかも全体としては決して一つの意味やイメージに収斂しない詩だと思います。
短歌や俳句と比べても、自由詩はなんだかよくわからない雰囲気を表現する詩だと思われがちです。ポエムは別に特別な意味はなく詩ということですが、日本語では星菫派的な独りよがりな詩というイメージがあります。ただプロと呼ばれる詩人の詩でも、日本的なポエムに近い詩は案外多い。しょーもない観念やイメージをわざと難しく書いて読み解けなくしている場合もあります。いわば堕落した現代詩ですね。
その原因の一つに自由詩が明確に定義されていないことがあります。詩の原理と詩史を組み合わせれば、詩はどう書かれているのか、そしてどう読めばいいのか、さらに日本の三つの詩の中でどういう役割を担っているのかがわかってくるはずです。池上さんと鶴山さんの対話では、徹底して茫漠とした詩のイメージを払拭していただきたいと思います。
■No002【連載対話 日本の詩の原理】『戦後詩の創出―鮎川信夫編(中編)』池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No002【連載対話 日本の詩の原理】『戦後詩の創出―鮎川信夫編(中編)』池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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