鶴山裕司 美術展時評 No.133『やまと絵』展、連載エッセイ『言葉と骨董』『No.077 琳派文様の古伊万里』(第77回)をアップしましたぁ。鶴山さんの美術コンテンツ2本です。鶴山さんには美術展時評と骨董エッセイを連載していただいているわけですが、2本並ぶと彼が美術に強い理由がよくわかります。歴史全体を俯瞰して物を捉えている。単なる美術批評ではなく思想を感じます。
『言葉と骨董』では「目の利かない人はたいていそうで細部まで見ない。それは図版を見るときも同じで目が色と形くらいで止まってしまう」と書いておられますが、耳が痛いですぅ。鶴山さんは骨董を見る特権的目といったものをぜんぜん信じておらず、骨董はデータベースだとはっきり書いておられる。「実際に物を買ってみて本と見比べれば情報はすぐに一体化する。慣れてくると本から真贋に関する七、八十パーセントの情報は得ることができる」ようですが、それが簡単にできないから困っているわけでして(笑)。
ただだから鶴山さんの骨董エッセイは従来のそれと違うんですね。実は物なんてどうでもいいと思っているのは小林秀雄などと同じです。名品を集めようという意図はぜんぜんない。しかし物から人や時代特有の思想を読み解いてゆく。石川、古伊万里一つで光琳論かぁ、とうなってしまひました。
■鶴山裕司 連載エッセイ『言葉と骨董』『No.077 琳派文様の古伊万里』(第77回)■
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