遠藤徹さんの連載マンガ『キノコの森』(第27回)&『えくすぽえめんたる』(第13回)&連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第13回)をアップしましたぁ。金魚屋から『幸福のゾンビ ゾンビ短編集』を好評発売中の遠藤さんのコンテンツ3連発です。
『虚構探偵』は本題に入りました。漱石『三四郎』のテキスト分析ですね。『三四郎』は田舎出の帝大生三四郎が状上京する電車の中で広田先生に出会い、東京でヒロイン美穪子にほのかな恋心を抱くというストーリー中心に進みます。広田先生は漱石がモデルと言われています。三四郎のいわゆるビルドゥングスロマンです。『虚構探偵』ではこの『三四郎』のテキスト内で殺人事件が起こるのです。
時代は日露戦争後の日本。日英同盟によって、日本中が一等国になったと浮かれていた時代です。「三四郎に初めて学問の力、知の力の洗礼を与えたのは、この男(広田先生)だってことになる。帝国主義のイデオロギーは、そこに感染して呑み込まれてしまったものには当たり前の空気となってしまう。学問の力でこれを相対化できるものだけが、イデオロギーの外に出てこれを認識し、批判しうる。そんな教えを三四郎は初めてこの男を通してさずかったというわけだ」とあります。いかにも遠藤さんらしい分析です。続きが楽しみでありますぅ。
■ 遠藤徹 連載マンガ『えくすぽえめんたる』(第13回) ■
■ 遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第13回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第13回)横書版 ■
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