小原眞紀子さんの連載エセー『詩人のための投資術』『第三十回 テクニカルとファンダメンタルⅡ』(最終回)をアップしましたぁ。金魚屋から『文学とセクシュアリティ――現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの経済エッセイです。今回で最終回です。お名残惜しいですぅ。
前回に引き続き「テクニカルとファンダメンタル」のお話です。投資ではテクニックが必要とされるわけですが、そこにはファンダメンタルがある。株式投資ではチャートが重要になるわけですが、「チャートというのは本当に不思議な、ある意味で言葉そのもののようなものだ。様々な人生を意識的におくる、多くの人の無意識によって形成されるチャートの意味するところのものは意識的に読み取ることができ、あるいは読み取ることができないとしても、そこには意識的な人々がいて、その存在は無意識そのものだ」ということになります。
小原さんは「テクニカルとファンダメンタル」を文学での本業である詩に即して書いておられます。それについてはコンテンツを読んで楽しんでいただくとして、文学金魚の大方針も小原さんの基本的な考え方とほぼ同じです。
文学の業界は作家も編集者などの裏方も、強い自我意識を持った人たちの集団です。ただ俯瞰してそれを眺めると大きな流れのようなものが見えてくる。これも投資と同じで、作家も裏方も今日と明日のことで手一杯です。どう生き残るのかが最重要課題になる。しかし長い目で強い自我意識の流れがどこに向かうのか、集団化した自我意識が無意識的に望む方向はどこなのかを察知して動くメディアも必要です。文学金魚はそういうメディアでありたいと思っています。あ、小原さんにはまた新しい連載を始めていただく予定です。お楽しみに~。
■ 小原眞紀子連載エセー『詩人のための投資術』『第三十回 テクニカルとファンダメンタルⅡ』(最終回) ■
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