鶴山裕司さんの連載小説『横領』(No.08)をアップしましたぁ。金魚屋から『日本近代文学の言語像Ⅱ 夏目漱石論-現代文学の創出』を好評発売中の鶴山さんの連載小説です。基本自由詩がホームグラウンドの作家ですが、このくらいベタな小説を書けると安心ですね。
詩人である程度の実績があると、それを土台にして他ジャンルの表現も考えがちです。しかしそれはとても危険。ジャンルは確固たる存在理由があるから個々のジャンルとして独立していて簡単には交わり合わないのです。その原理を考えなければ、他ジャンルに進出していっても表面をなぞるだけで終わります。
鶴山さんは子規論の本体は仕上がっていて、今は子規派作家論に取りかかっておられます。虚子、碧梧桐から左千夫、節、漱石の詩の批評部分ですね。子規さんに比べるとハイペースで書けるようで、虚子論はそろそろ脱稿の様子です。各文学ジャンルの原理を捉えるのを優先して徒手空拳では他ジャンルの創作に手を出さないのがこの作家の方法のようです。
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