対話『エンニスの誘惑―テキスト曲線©︎は天上へ』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第05回)をアップしましたぁ。今回は小原さんの『文学とセクシュアリティ―現代に読む『源氏物語』』に登場する「テキスト曲線©︎」を用いての「香り」についての議論です。
小原さんは「テキスト曲線©︎」について、『文学上の多くの議論で、座標のX軸とY軸にそれぞれ「空間性・時間性」、「存在・観念」、「女性性・男性性」、「音楽性・視覚性」あるいは単純な地勢的な「海・山」の連想から「下々の住まい・宮廷」、身分的「下流・上流」、ジャンルとしては「小説・詩」など対立する要素を振り分けてテキストを分析する手法です』と説明しています。
ただ「香り」を「テキスト曲線©︎」で説明し尽くすのは難しい。「「テキスト曲線©︎」では、X軸とY軸が交差する原点がすなわち「自我」と想定され」ます。端折りますがこれは正しい。ただこの「自我」を相対化すると「時間と空間の二つの軸に現在の自身のありかを規定される「囚人」も、一つ次元が上の、すなわち審級の違うところを自由な心で希求する。それが「香り」として文にも人にも漂うのかもしれません」、というのが今回の議論の要点です。「二次元の「テキスト曲線©︎」と、物理的三次元存在である「香り」とは審級が違う」からです。
「テキスト曲線©︎」は分析手法、あるいは具体的創作方法を導き出すのには有効です。が、それだけでは優れた作品は生まれない。『源氏物語』で示唆されているように優れた作品、あるいは魅力的な人は「香る」。それは「「テキスト曲線©︎」のX軸とY軸、この場合には空間軸と時間軸は、完全に対称ではない」ことを示唆しています。では「テキスト曲線©︎」を「香り」のように「三次元目の高さ」に立ち上がらせるのはどんな要素か。議論はまだ続きます。
■対話『エンニスの誘惑―テキスト曲線©︎は天上へ』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第05回)縦書版■
■対話『エンニスの誘惑―テキスト曲線©︎は天上へ』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第05回)横書版■
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