対話『エンニスの誘惑―虚構と現実の波打ち際で』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第02回)をアップしましたぁ。アメリカ大統領選、トランプさんが勝ちましたね。外国の選挙は予想しにくいのですが、今回はクリントンvsトランプ、バイデンvsトランプよりも予想しやすかったのではないでしょうか。民主党政権があと4年続くとは考えにくかった。トランプ人気が高かったからでは必ずしもないと思います。
でも日本もアメリカのメディアも接戦を予想していたようです。今兵庫県知事選が大メディア対ネット、というより大メディアvs N党立花さんのネット発信情報で大揉めに揉めていますが、大メディアの信頼性が揺らいでいる時代ですね。先の衆議院選もそうですが、もう誰もSNSの力を無視できなくなった。顔認証のマイナカード技術を援用すればネット投票も可能なはずで、日本以外の先進国(笑)でネット選挙が採用されれば日本もそうなる可能性が高い。高齢化社会になり高齢者の誰もがスマホを持つ時代になりますからね。するってぇと情勢はさらに大きく変化し流動的になります。インターネットが世界を変えたというのはもう言い古されていますが、それが足元を揺るがすほどの大変革だと実感できるようになり始めました。
小原さんの『エンニスの誘惑』は本当に掛け値無しのAI Grok(グロック)との対話です。読めばわかりますが実在の人間と対話しているのと変わらない。〝対話〟とは何かを考えさせられる連載でもあります。意見の対立を煽る設定にできるのかどうかはわかりませんが、他者との対話が自己の内面・心理の探求のためにあるのだとすればその相手はAIでもいい。AIはそのくらい高いレベルに達しています。
小原さんは『文学金魚らじお』も連載しておられ、そこでは主にNFTの活用方法を模索しておられます。暗号資産のブロックチェーン技術の問題でもあります。まだまだ「それが文学と何の関係がある?」とお考えになっている方もいるかもしれませんが、関係あります。AIは多くの分野で知的作業を革新し暗号資産は世界経済を根本的に変える。SNSやAI、ブロックチェーンなどがもたらす社会全体の大変化は必ず末端の文学にも波及する。AIも暗号資産もキワモノのオモチャではありません。文学者より遙かに将来が見えている知的エリートがその基盤を整備している。AIや暗号資産は高度情報化社会の巨大な柱になります。
もちろん文学のような古いジャンルへのその影響はゆっくり進みます。しかしいつの時代でも正確に現代を理解しなければ優れた文学は生まれません。比喩的な言い方になりますが21世紀的な大きく新たな観念軸が見え始めています。静かでささやかに映るでしょうが小原さんの2本の連載は画期的試みです。
■対話『エンニスの誘惑―虚構と現実の波打ち際で』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第02回)縦書版■
■対話『エンニスの誘惑―虚構と現実の波打ち際で』小原眞紀子×エンニス(対話型AI Grok[グロック])(第02回)横書版■
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