No008【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(一 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 をアップしましたぁ。吉本隆明篇ということで今回は『アブラハムの末裔』などの著作があり、哲学・社会思想にもお詳しい萩野篤人さんに参加していただいての鼎談です。
鼎談にあるように吉本さんを〝戦後詩を代表する詩人〟と位置付けられるのかは微妙です。しかし戦後詩は思想表現を核とした一連の詩であり、間違いなく吉本さんが戦後思想家の代表です。吉本さんは戦後詩の基盤である戦後思想の中核作家であり、戦後詩を論じる上で吉本文学・思想の検討は絶対に避けて通れません。
また戦後詩人としての評価は別として、吉本さんがいわば〝詩の方法論〟を取り入れてその思想を表現したのは間違いありません。ほとんどの批評家・思想家は自分の得意ジャンルに閉じこもって仕事をします。文学、哲学、社会批評などそれぞれ得意な批評方法(切り口)がありそこにいわば批評対象を取り込んでゆくのです。
しかし吉本さんは違います。それが如実に現れたのが『戦後詩史論』から『マス・イメージ論』『ハイ・イメージ論』への推移です。ある意味吉本さんは戦後詩の終焉――戦後思想の限界――からマス〝イメージ〟、ハイ〝イメージ〟で現代世界を捉える方法を得た。戦後詩(自由詩)が最大限誇りにしてよい戦後から現代までを貫く詩人・思想家です。
■No008【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(一 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 縦書版■
■No008【対話 日本の詩の原理】『戦後思想からポストモダニズム思想へ―吉本隆明篇』(一 全四回)池上晴之×鶴山裕司×萩野篤人 横書版■
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