No005【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司をアップしましたぁ。対話では戦後詩の下限が1980年代末頃になっていますが、それは小説を含む戦後文学も同じです。戦後文学の影響が低下したのではなくキレイさっぱり霧散した。2000年代に20代から30代になった文学者は自分たちの世代を「ゼロ世代」と定義しましたが、なに一つ拠るべきものがなくなったという意味でもあります。
では1990年代から現在の2024年までに何が起こったのか。80年代以前から活動していた多くの文学者が拭ったように過去を忘れ、個々人にしか関わりのない趣味的世界に埋没していった。大きく変化した世界を捉えられず捉えようという意欲もなく、なんとなく流されていったわけです。そういった詩人たちはいまさら戦後詩や現代詩時代の仕事を持ち出されても迷惑でしょうね。でも傍から見ていると、とっくに賞味期限切れの戦後詩や現代詩時代の遺産で生きのびてるとしか見えないわけでして。
文学金魚は文学をジャンル別にではなく綜合的に捉え、既存ジャンルの掟やしがらみに惑わされず、文学を原理から立て直すことを理念に掲げています。【対話 日本の詩の原理】の目的もそうです。これだけ詳細に戦後詩や現代詩を総括するのなら、学者ではないのですから現代の詩にどう寄与するのか、寄与できるのかが問われます。それができなければ当然疎まれ批判されるでしょうね。それなりの影響力を持つなり結果を出していただきたい。
■No005【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No005【対話 日本の詩の原理】『戦後詩の本質と限界―田村隆一篇』(二 全四回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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