紫雲 連載小説『クローンスクール』(第06回)をアップしましたぁ。今回は87と名づけられた尚真が主人公です。エリートである19と共同して逃亡者を捕獲するためのミッションを与えられます。
『クローンスクール』では学校という閉じた世界での格差と軋轢が、学校の外の世界に伸びてゆきます。学校は社会の縮図であり、社会もまた同じ。ただ残酷さが違う。学校がなんやかんや言って教師らによって制御されているのに対し、社会はいったんタガが外れるとどこまでも外れてゆく。俗に言えばそれが社会的経験ということになるのでしょうが、『クローンスクール』の場合はそれが熾烈です。
紫雲さんの小説の特徴ですが、ある意味奇妙に乾いた残酷な小説です。登場人物たちが文字通りコマになってある世界観のパーツを形作ってゆく。その組み合わせによって全体像が現れてくる。新しいタイプの小説ですね。さて、87こと尚真は見事ミッションを成功させられるのでしょうか。
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