池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第04回)をアップしましたぁ。一つの対象を考え抜いて肉薄するのはスゴイことだなと思わせる評論です。ザ・バンド論なのですが、方法はザ・バンド以外にも援用できると思います。物事の理解はほとんどの場合、一点突破が入り口になります。ベースが出来上がればそこから別の対象が正確に理解できるようになったりする。
池上さんはピアニストのピエール=ロラン・エマールに「どうすれば現代音楽をうまく聴けるようになるのでしょうか」と質問したそうです。ロラン・エマールの答えは「とにかく繰り返し聴くことです。繰り返し聴くことで、やがてその曲を理解できるようなるでしょう」というものです。音楽でも読書でも同じでしょうね。
池上さんはまた「音楽におけるリアリティとは何だろう。それは音そのもののリアリティということになるのではないだろうか」とも書いておられます。探求できる対象を探す場合、このリアリティが重要でしょうね。肉薄してくるリアリティがなければ探求対象としては不十分。対象が肉体感覚のあるリアルなものだから探求できるわけです。
■池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第04回)縦書版■
■池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第04回)横書版■
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