池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第02回)をアップしましたぁ。今回は「ぼくの「ロック」論争」から始まります。
あるロック評論家の方が新聞に、U2がタイム誌の表紙に取り上げられたことについて「ロックバンドではザ・ビートルズ、ザ・フーに続く3度目の栄光だ」と書きました。ザ・バンドがそれ以前にタイム誌の表紙になっていたので池上さんが抗議し、新聞編集者と何度かメールのやり取りをした後に、「タイム誌の表紙に選ばれたのが「ロックバンドではザ・ビートルズ、ザ・フーに続く3度目の栄光だ」とあるのは「ロックバンドではザ・ビートルズ、ザ・フーなどに続く栄光だ」の誤りでした。ザ・バンドも表紙に掲載されていました。」という訂正記事が掲載されたという経緯です。
U2の全盛期なら1980年代頃の話しかな。この頃まで音楽でもジャンル区分をキッチリ付ける傾向があったように思います。またザ・バンドがカントリー・ロックと言われていた記憶は石川にもうっすらあります。これはまあ、ザ・バンドがえらく器用なミュージシャン集団で、音楽的素養(基盤)が幅広かったせいでもあるでしょうね。必要ならバイオリン、アコーディオン、マンドリンなどいろんな楽器を演奏できましたから。質はぜんぜん違いますがビートルズとあまり変わらない。ただ後期ビートルズはスタジオバンドでロックよりポップス寄りでしたが、ザ・バンドはステージではずっとロックバンドでした。
池上さんは「このやり取りは、いろいろな意味で改めて「ロックとは何か」という問題について考えさせられる出来事だった」と書いておられます。それはザ・バンドの代表曲の一つ「オールド・ディキシー・ダウン」(The Night They Drove Old Dixie Down)にも関係しているようです。これについては次回をお楽しみに!。
■池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第02回)縦書版■
■池上晴之 連載評論『いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう』(第02回)横書版■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■