寅間心閑連載小説『オトコは遅々として』(第11回)をアップしましたぁ。出産子育てへの対応は母親父親様々です。100組のカップルがいれば100通りの対応があります。ですから小説で題材として取り上げる場合のスタンスは大別すれば2通り。特殊なケース(かなり特殊でないと読者の興味を惹きません)と比較的ノーマルなタイプ。『オトコは遅々として』は後者のスタンスです。
男が出産子育てから阻害されるのは半ば当然のことです。子どもが生まれるまで、あるいは生まれてからも親になったという実感が湧かない人も多い。男はじょじょに親になってゆくと言っていいところがあります。ただこの男の無関心は客観性ということでもあり、繭のような母子関係で、子どもが初めて経験する社会的圧力としても働きます。初歩的な心理学で習うことですよね。
ノーマルラインのテーマを設定しているので『オトコは遅々として』はなかなか高いハードルを設けたということになりそうです。ただこのテーマは特殊な父母子の関係よりもずっと読者の共感を惹きやすい面もあります。男の無関心と戸惑いがどこに向かうのか、とても楽しみですぅ。
■ 寅間心閑新連載小説『オトコは遅々として』(第11回)縦書版 ■
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