鶴山裕司さんの『No.124 空也上人と六波羅蜜寺』展をアップしましたぁ。現在東京国立博物館で開催中の展覧会です。お口から六字名号(南無阿弥陀仏)が仏様になって現れている像で有名な空也上人の展覧会です。上人は晩年を自ら創建した西光寺で過ごしましたが、このお寺が六波羅蜜寺になったのですね。展覧会では空也上人時代だけでなく、六波羅蜜寺に伝わっている数々の宝物も展示されています。
んで石川は日本史の曖昧な知識で、空也上人は時宗の祖だと思っていたのですが、間違いでした。時宗は空也上人より300年ほど後の鎌倉時代に一遍上人がひらいた宗門です。六波羅蜜寺には念仏踊りの行事があるようで、一遍上人の遠祖が空也上人だと位置付けていますが、文献資料的なつながりはないようですね。
ただ六波羅蜜寺に伝わる空也上人像は運慶の四男・康勝作で、蜜寺には運慶像と湛慶像(運慶長男)、それに慶派の作だと推定される平清盛像も伝わっています。慶派とも非常につながりの深かったお寺です。しかしその経緯もわかっていません。六道の辻に近い場所にあるお寺ということもあり、なにやら古代浪漫を掻き立てるお寺でありますぅ。
■ 鶴山裕司『美術展時評』『No.124 空也上人と六波羅蜜寺』展 ■
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