大篠夏彦さんの文芸誌時評『文芸5誌』『群像 2021年05、06月号』をアップしましたぁ。島口大樹さんの「鳥がぼくらは祈り、」を高く評価しておられますね。石川も読みましたがいい出来だと思います。新人作品としては出色の出来だと思います。期待の新人が群像さんから現れましたね。
大篠さんには文學界、新潮、群像、すばる、文藝の文芸5誌の時評をやっていただくことになったわけですが、お読みいただければ各誌の特徴のようなものがわかると思います。いろんな形で活用していただければと思います。金魚屋新人賞も含めて誰かに認められなければ活路は拓けない。新人作家で扉を開きたい方は真剣にいろんなことを勉強してください。
で、物事には常に次のステップがあります。純文学誌でデビューした作家はそれなりに話題性とか筆力があれば文芸5誌に書くようになります。そうしているうちに各誌の特徴がなんとなくわかってきます。それがわかっているのがプロ作家だという自覚もついてきます。それはまったくその通り。作家に限らず完全インディペンデントの人なんていません。必ずクライアントの要請がある。それがわかっていなければ仕事にならない。
ただ各誌の特徴を理解しているのがプロ作家という自覚は、そのまま文壇人への入り口にもなります。文壇内部に視線が向きがちになるということです。小説単行本があまり売れなければ生き残りのために文壇内部の仕事を引き受け、それがどんどんメインの仕事になってゆくこともある。文壇の都合が作家の目的となってゆくわけです。
なにを言いたいのかと言うと一つハードルを超えてもすぐ次のハードルがある。そしてハードルごとにメリットとデメリット、デメリットというか作家にとっての落とし穴もある。情報化時代です。いろんな情報を仕入れて自分でそれを綜合的に分析して、文学金魚時評で書かれていること、石川言っていることが正しいのかどうか、間違っているならどう間違っているのか、そして自分はどんな方針で進んでゆくのかを、最終的にはご自分で選択してください。
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』湯浅真尋「導くひと」(群像 2021年05月号)■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』島口大樹「鳥がぼくらは祈り、」(群像 2021年06月号)■
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