鶴山裕司さんの新連載小説『横領』(No.001)をアップしましたぁ。金魚屋から『日本近代文学の言語像Ⅱ 夏目漱石論-現代文学の創出』を好評発売中の、鶴山裕司さんの新連載小説です。長篇詩『聖遠耳』の連載が先月で終了しましたので、今月から小説の連載となりました。マルチジャンル作家ですな。
鶴山さんには以前『好色』(公開終了)という、森鷗外の史伝を下敷きにした歴史小説を書いていただきましたが、今回は現代モノです。寅間心閑さんの『助平ども』を面白がってといふか、触発されて書き下ろした作品だそうです。1ヶ月ちょっとかかったそうで、100枚強の中編です。小説の執筆ペースとしては、まあまあでしょうね。大衆作家では月500枚くらい量産する方もいらっしゃいますが、純文学系作家は1日5~7枚くらいが限界でしょうな。20日書けば100枚というペースです。
内容は出会い系、中年男女の恋愛、会社の金の横領といった俗事が絡み合います。地上の物語ですね。小説はまず徹底して地上の物語でなければ魅力が生じません。天上の物語(しらべ)は基本、詩の専売特許です。ただそれだけでは満足できないのが純文学系の作家というもので、プラスアルファ要素をどう表現するのかが正念場になります。『横領』は物語がどこに上がってゆく、あるいは下がってゆくんでしょうね。楽しみです。
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