青山YURI子さんの『金魚エセー』『No.008 すべらない話大会@教授自宅地下室』をアップしましたぁ。三浦俊彦大先生がご自宅地下室で開催された、プライベートな『すべらない話大会』のレポートです。青山さんが書いておられますが、三浦センセはミミズの飼育に熱を入れておられ、ウーロン茶の缶もコレクションしておられます。
三浦センセ、おろち学の大家ですから、ミミズを愛好されるのはよくわかります。ミミズって基本的に消化管しかなくって、口から食べてお尻から出して、お尻から出したものをまた食べて生きているのですね。三浦センセにとっては理想と呼ぶべき生き物なのであります。んでウーロン茶はおろち学とどういう関係があるんでしょうね。茶色つながりかなぁ(爆)。
んで実に青山さんらしいレポート文章になっております。彼女の頭の中というか、思考方法がよくわかる文章だと思います。現実事象が氷山の一角のように頭を出しながら流れてゆく。そのどこに興味を持ち、面白いと感じるのかは青山Worldのセオリーに沿っています。基本、パッチワーク。ぐるぐると氷裂文のような現実事象を辿りながら、その中心点を探っているのですな。
昔々の話ですが、若き日の石川はある詩人のエッセイを徹底的に手直ししたことがごぢゃります。よーするに一般流通価値のある普通の文章に矯正したんですな。その時はそれがいいと思ったのですが、その詩人、石川のリライト指示がよほどショックだったのか、それ以降、ごく普通の文章を書くようになった。それはそれで一つのあり方で、まあ言ってみれば売文業も視野に入れている作家にとっては必須の基本技術です。だけんど結果として石川の指示は裏目に出た。ご本人は気づいていませんでしたが、普通の文章を書くようになってから、その人の詩も散文も、それまでの魅力が霧散した。魔法が解けちゃったんです。
それ以来石川は〝ごく普通〟の指示を出さなくなりました。作家はある面、歪みがあるから面白い。歪みがひどければ、商品文章としての売文業は難しくなりますが、作家なら作品の魅力を伸ばす方が大事です。青山さんも、かなり特殊な思考と書き方の癖を持っている作家さんです。それはそれで良し。問題は、特殊さを損なわないで、それをどうパブリックなシーンに乗せてゆくかということでありますぅ。石川考え中(爆)。
■ 青山YURI子 『金魚エセー』『No.008 すべらない話大会@教授自宅地下室』 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
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