小原眞紀子さんの連作詩篇『『ここから月まで』 No.023 陽/声/朱』をアップしましたぁ。小原さんのCool抒情詩第23弾です。1回の連載で3篇掲載ですからもう69篇です。『ここから月まで』連載はそろそろ終わりですが、小原さんには引き続き詩の連載をお願いしたいと思っています。
文学金魚では小説と文芸評論の単行本を今春に出す予定ですが、いずれは詩書の刊行も行いたいと考えています。ただ問題山積みなんだな。石川の把握しているところでは、現状ではほんの一握りを除いて詩書は自費出版です。自費出版の場合、はっきり言えば本を出せば終わりです。版元は出版請負で収益を上げられます。著者は売れ行きを気にしない、というより知りたくないんじゃないかな。売れる見込みがあるなら端っから自費にはならないわけですから、売り上げに応じたペイ・バックの契約をしても傷つくだけかもしれません。
ただ本単体で収支を考えるなら、当然ですが売らなきゃならない。その方法は作家によって様々です。また詩書のまとめ方もいろんな手があります。ただ詩壇全体が盛り上がっておらず、世間の注目を失っている現状では、アテにできる読者層がえっらい薄い。こういった状況では詩人それぞれが、自分なりの〝抜け駆け的売り方〟を考えるしかありません。あらゆる手段を総動員しなければならないということです。
作家さんはフリーランスの書き手ですから、文学金魚では専属といった形で縛るつもりはまったくありません。ただA社で小説、B社で詩集、C社で評論集、D社でエッセイ集という現状の出版システムが、これからの時代、ちゃんと機能するのかなぁという疑問はあります。いろんな版元から本が出るのは売れっ子の証明のようですが、純文学でそれを維持するのは相当に大変になると思います。
もちろん書店は縦割り。小説でも純文学、ミステリー、ホラーとジャンル別に本が並びます。ただネット時代は横割という新たな選択肢を生み出しています。純文学作家でもある程度売れる本を書かなきゃならないのは当然ですが、さらに難しいのは売りにくい本を、経済的裏付けのある形で出すことです。
それを考えるとマルチジャンル系作家の場合、一つの版元から様々なジャンルの本を出す方が恐らく有利に働くだろうと思います。作家の全関心分野、ほぼ全ての著作が検索すれば一発で出るわけですから。ある本がある程度売れれば他の本でその余裕を埋めることもできます。著者ごとの収支決算システムのようなものですね。そういったことも含めて石川は出版方法について考えているのでありますぅ。
■ 小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』 No.023 陽/声/朱』 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』 No.023 陽/声/朱』 横書版 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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