岡野隆さんの『詩誌時評・句誌』『No.075 難解句と平明句について(角川俳句 2017年03月号)』をアップしましたぁ。難解句と平明句について批評しておられます。『俳句はうんと短い表現だから、読者をうーんと考えさせてしまうような句は基本的に嫌われる。特に現代は膨大な量の句集や俳誌が刊行されている。読んですぐ理解できない句はスルーされてしまうのが普通だ。しかしそんなことばかりしていたのでは、サラリとした平明俳句ばかりになってしまう。意味を詰め込むのが難しい器だからこそ、詰め込めるだけ詰め込んでみるのも大事だ』(岡野隆)といふことですね。
お手討ちの夫婦なりしを更衣
鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな
与謝蕪村
岡野さんは、簡素な表現に複雑な意味を詰め込んだ句として、蕪村を例にしておられます。『蕪村もまた漢籍に精通した人だった。漢籍の知識がなければ南画は描けないのである。また彼は目の人だった。「ほととぎす平安城を筋違に」にしても優れた目の体験がなければ作れない。漢籍の知識と画家の目が蕪村俳句を複雑にし、単純にもしている』(岡野)と批評しておられます。子規が蕪村派を称したのは有名ですが、蕪村といふ作家は芭蕉よりも現代俳句にとっては重要だと思います。作家の能力はカンとして表れることが多いです。つまらん作家にいつまでも拘泥している作家は筋が悪い。つまり勘が鈍いと言えるでしょうね。
■ 岡野隆 詩誌時評『句誌』『No.075 難解句と平明句について(角川俳句 2017年03月号)』 ■
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