ドイナ・チェルニカ著、ラモーナ・ツァラヌ訳、No.003 『少女と銀狐』(第2、3章)をアップしました。銀狐を探しての、少女とイル、それにアレイの冒険の旅が始まりました。『少女と銀狐』は冒険ファンタジー的小説ですので、メイン読者層は小学校高学年くらいの子供になると思います。となると意外と翻訳は難しい。童話だから訳しやすいというのは意味面ではその通りです。哲学書などは多少意味を訳し間違えていても読者は気づきませんものね(爆)。ただ童話などで、読者層に合わせたわかりやすい訳文を作るとなると、高い日本語能力が必要になります。ラモーナさん、奮闘中です。がんばって。
作者のドイナ・チェルニカさんは日本の読者へのご挨拶文で、『自分が一番望んでいること、それはこれから『少女と銀狐』を読んでくださるみなさんがこの物語が好きなったら、登場人物や作家の名前よりも、私が物語を読み、物語を書いている国の名前のほうを覚えてくださることです』と書いておられます。ルーマニアは地図で見ると、海にはちょっとだけしか面していません。ほとんどが山と森です。またギリシャやトルコに比較的近い。ルーマニアはロームィニアで、ローマ人の国という意味もあるようです。東ローマ系の正教でありギリシャ語聖典を引き継いでいることも、この国の古い歴史を示しています。
石川もルーマニアについてあまり知りませんが、BSテレビでルーマニア特集をやっていた時、外壁に聖書の物語が絵で描いてある教会がたくさんあることを知りました。またガラスに描いたイコンも有名で、こういった教会やイコンはルーマニアにしかないようです。あんまり評判のよくないロマ族も住んでいますが、遊ぶことにかけてはすんごい才能がある。最近はロマの音楽が注目されたりしています。石川がBSで見た番組ではロマ族にインタビューしていて、ロマのオジサンが『共産主義の時代には働けって言われて困ったよ』と言っておりました(笑)。そういった国と民族の様々な特徴が表れるのが文学作品です。『少女と銀狐』はルーマニアを知る格好のテキストになると思います。
■ ドイナ・チェルニカ著 ラモーナ・ツァラヌ訳 No.003 『少女と銀狐』(第2、3章)【V】 ■
■ ドイナ・チェルニカ著 ラモーナ・ツァラヌ訳 No.003 『少女と銀狐』(第2、3章)【V】 ■
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