山際恭子さんのTVバラエティ批評『No.057 池の水ぜんぶ抜く&駆除の達人 緊急SOS!ヤバイ現場に行ってみた!』をアップしましたぁ。山際さんは『池の水ぜんぶ抜く』のヒットの理由を、『池の水ぜんぶ抜いたら、少なくともそこにあるものは観られる。視聴者の期待はそこにしかない』と批評しておられます。まったくその通りだなぁ。石川もこの番組を見たことがありますが、CMなどで引き延ばされても、〝何が出てくるやら〟と、最後までテレビの前に座っていたのでした。
テレビ東京さんは、今の視聴者を引きつける文脈を発見なさったようです。『YOUは何しに日本へ?』など、計算されたドキュメンタリータッチの番組が多いです。しかもけっこうスマッシュヒットしている。テレビ番組とはいえ〝商品〟である以上、そこに作為や調整がないなどあり得ないですが、視聴者がツクリモノ的商品に飽き始めているのは確かなようです。お涙ちょうだいモノ以外では、あらかじめ物語的な文脈を設定して、制作者側が『それでは困る』と現実を歪めてしまうような番組は今後は厳しいかもしれない。
テレビは受動的メディアです。なんとなく見ていて新しい知識が入ってくるのがテレビの醍醐味です。それに対して文学や映画、演劇などは能動的メディアです。読者やお客さんにコンテンツを見よう、読もう、買おうという気持ちを引き起こさせなければなりません。ただ能動的メディアでも、あまりにもあからさまなツクリモノ的コンテンツは飽きられ始めているかもしれません。真実を感じさせるようなフィクションの時代かもしれませんよ。
■山際恭子 TVバラエティ批評『No.057 池の水ぜんぶ抜く&駆除の達人 緊急SOS!ヤバイ現場に行ってみた!』 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第0回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■