Interview of gold fishes 第18回 金守珍(キム スジン)『アングラ演劇を継ぐということ(下編)』をアップしましたぁ。金守珍さんは劇団・新宿梁山泊主宰で俳優・演出家です。
主に唐十郎戯曲に関する白熱したインタビューが続きます。金さんは『今日はたまたま家に持って帰っちゃってるんですが、『風のほこり』の原本があるんです。百ページいっても書き損じ、誤字脱字がないんです。万年筆で大学ノートにちっちゃい字で書いているんですが』と語っておられます。この書き方一つとっても唐戯曲が極めて特殊だということがわかります。
物語は多くの芸術の柱です。テレビ・映画・マンガ・小説から物語がなくなることは考えられません。ただ物語は奥が深い。起承転結だけが物語ではないわけです。もちろん演劇に無難な物語を求める人々は大勢います。しかし大衆エンタメ的物語の幅を広げてきたのは前衛演劇であり、これからもそれが間違いなく物語をリードしてゆくはずです。ただ今は何が前衛なのか揺らいでいる時代です。金さんの新宿梁山泊は寺山修司・唐十郎を中心に据えたアングラ演劇を20世紀前衛演劇の基礎にしておられる。それはわたしたちの〝現代〟を捉えるための基礎になると思います。なぜ基礎が必要かというと、恐らくここ半世紀ほどで大きく社会(もちろん文化も)が変わる予感があるからです。インタビューアーの鶴山裕司さんも金さんと同じような考えをお持ちのようです。唐十郎に強い関心を持っておられるので、近いうちに唐十郎論を書いてもらおうと思います。
なお来年1月19日から23日には、金さん演出のProject Nyx 第16回公演 『時代はサーカスの象にのって』(寺山修司作)の公演があります。また新宿梁山泊は来年4月には、唐十郎が梁山泊のために書き下ろした戯曲『風のほこり』を再演し、6月には花園神社のテント公演で『腰巻おぼろ〈妖鯨篇〉』を公演します。詳細は新宿梁山泊のHPなどでチェックしてください。
■ Interview of gold fishes 第18回 金守珍(キム スジン)『アングラ演劇を継ぐということ(下編)』 縦書版 ■
■ Interview of gold fishes 第18回 金守珍(キム スジン)『アングラ演劇を継ぐということ(下編)』 横書版 ■
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