池田浩さんの『大学文芸誌時評』松井十四季『1000年後の大和人』(三田文學 2022年春季号)をアップしましたぁ。松井十四季さんの『1000年後の大和人』が受賞なさいました。おめでとうございます。池田さんは「三田文學で久々に新人の良作を読んだような気がする。レベルが高い」と書いておられます。石川も読みましたが秀作です。
池田さんは「「1000年後の大和人」は70年代安保後の閉塞感を色濃く反映させた村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を少し想起させる。現代もまたぶ厚い閉塞感に包まれている。誰かが、いつかはこの閉塞感を打ち破らなければならない」と激賞しておられます。同じような雰囲気はありますね。現代社会の閉塞感をよく捉えています。
石川は編集後記でステレオタイプ化した純文学はダメだとしばしば書いていますが、良質の純文学小説というものはあります。時代のある核心を捉えている小説ですね。これからどういう方向にお進みになるかわかりませんが、松井十四季さんの『1000年後の大和人』は良いスタートを切るのにふさわしい小説です。
■ 池田浩『大学文芸誌時評』松井十四季『1000年後の大和人』(三田文學 2021年春季号) ■
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