寅間心閑さんの肴的音楽評『No.061 黙呑み』&大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第21回)をアップしましたぁ。寅間さんは今回は東京蒲田あたりを飲み歩きです。石川は蒲田にチャイナハウスがあった頃はよく行きました。今は幡ヶ谷に転居してお店も大きくなりましたが、蒲田時代はマスター一人で、ビールなんかをお客が自分で取って栓を開けて飲んでたなぁ。
今抱えているのは、とっても贅沢な悩みかもしれない。でもなあ、と息を吐いておチビちゃんは綴り続けた。
「私は熱烈な観客で留まっていれば、完璧だったに違いない」
「私としては俗っぽい生き方だった」
でも、と続けて書いた後、しばらくは緊張で動けなかった。取り返しがつかなくなるような予感がある。でも、しばらく足をバタバタと揺らした後、おチビちゃんはしっかりと書き進めた。
「でも、私はまだ若い。今からでも選択は可能だ」
「私をはっきりと目覚めさせてくれる、透んだ生き方の人たちに出逢いたい!」
大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』
『もうすぐ幕が開く』は主人公おちびちゃんの大きな転調の前哨篇です。演劇の世界はとても裾野が広い。裾野という言い方に語弊があるなら、とても分厚い世界です。歌舞伎や宝塚、四季、青年座、文学座、俳優座などはよく知られていますが、日本全国に数千の劇団があります。そしてそれぞれの劇団が公演のたびに数十人から数百人規模の観客を集めています。この熱気の上にトップ劇団がありテレビや映画の世界があります。おちびちゃんもいよいよ自分の道を突き進んでゆくようです。次回が楽しみです。
■ 大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第21回)縦書版 ■
■ 大畑ゆかり原案 寅間心閑著 連載小説『もうすぐ幕が開く』(第21回)横書版 ■
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