文学金魚ちゃんねる『石川良策、文壇・詩壇を斬る!』『Vol.10 第9回金魚屋新人賞〆切は11月30日です!』をアップしましたぁ。第9回金魚屋新人賞の〆切(2020年11月30日)が近づいて来ましたので、再び新人賞についてお話しさせていただきました。
今回は鶴山裕司さんが『夏目漱石論』で触れておられる漱石先生の大予言を元にお話しています。漱石は文化サイクルを40年単位で考えていて、それに従うと1988年から2027年までが新しい文化を生み出すための創生期ということになります。漱石は創生期について、「偶然と僥倖で評価されることがあるので、この時期の文学評価はあてにならない」という意味のことを書いています。実際明治40年までが初期混沌期で、二葉亭四迷、坪内逍遙、尾崎紅葉、幸田露伴、樋口一葉らは文学史に名前は残っていますが、生きた文学ではありません。近現代文学は漱石や島崎藤村から始まるわけです。
今は2020年ですから、混沌とした初期は2027年頃まで続く可能性があります。1988年から2027年までに登場し評価された文学者は、2028年以降の文化全盛期が出現すると、忘れ去られる可能性があるということです。これは恐ろしいことかもしれませんが、肌感覚としても、わたしたちは極めて厳しい先の見えない時代を生きていると思った方がいいでしょうね。文学者としてはピンチでありチャンスでもあります。ピンチから抜け出せない者もいるし、チャンスを活かす者もいる。世の常ですね。新人の方にはこの難しい状況をチャンスとして活かしていただきたいです。
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