金魚屋から『夏目漱石論―現代文学の創出(日本近代文学の言語像Ⅱ)』を好評発売中の、鶴山裕司さんの『美術展時評』『No.109『特別展 きもの』』をアップしましたぁ。久しぶりの美術展時評です。コロナの影響で五ヶ月近く東博は閉まっていたんですね。企画展をやる美術館は世界各地の美術館から美術品を借りて展示していますから、予定が大きく狂うでしょうね。コロナの影響はホントに社会の隅々にまで及んでいるなぁ。
今回鶴山さんは、お友達の骨董屋さんと美術展に行かれたようです。鶴山さんによると、古美術商には美術についての深い知識は必要なくて、一番大事なのは目筋だそうです。真贋や時代を見分ける目線ですね。鶴山さんのお友達の骨董屋さんは「ん~いい匂いがしますぅ」と言って物を買ってくるそうですが、詳しい知識はなくても作られた時代や場所はほぼ合っているそうです。
鶴山さんはまた、贋作を摑むときは十中八九、言葉で騙されるとも言っていました。「こんな物もあるかな」と考え始めるともう危うくて、そんな時はヤメた方がいいそうです。物書きさんはどうしても知識を溜め込んで頭でっかちになりますから、鋭い感覚的目筋を持った骨董屋さんとは相性がいいでしょうね。
今回の『特別展 きもの』は比較的気楽に書けたようです。一口に着物といっても奥が深いですが、桃山から現代までの着物の流行をザッとおさらいするような展覧会ですね。鶴山さんの時評は美術展の必要十分な紹介ですから、実際にお出かけになる前に参考にしてください。『特別展 きもの』は8月23日まで東京上野の東京国立博物館で開催されています。
■ 鶴山裕司『美術展時評』『No.109『特別展 きもの』』 ■
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