鶴山裕司さんのBOOKレビュー・詩書-『高柳篤子作品集』、美術展時評No.099『クリムト』展をアップしましたぁ。鶴山さんのコンテンツ2連投です。鶴山さんには金魚屋から『夏目漱石論』を出版していただき、文学金魚で長篇詩『聖遠耳』、『美術展時評』、『言葉と骨董』を連載していただいています。その他にも単発で書いていただいていますが、筆力、内容ともに安定していますなぁ。
今回は特に『高柳篤子作品集』の書評がいい出来でした。13枚くらいの評論ですが、重信と篤子との関わりがよく理解できます。高柳重信、高柳篤子といっても、俳句の、それも前衛俳句に興味がない人には誰のことやら、といふ感じになるのは当たり前です。知識のない読者を前提に、過剰に前提的な知識を並べるのではなく、読み終わるとなるほどと納得できる批評になっています。年の功かな(笑)。
文筆業に限りませんが、継続的に、しかも日々の努力を怠らずに仕事を続けるのはとても大事です。文学は人文学の一種であると同時に文芸という〝芸〟でもあります。わかりやすく読みやすい文章は、簡単なようで一番書くのが難しい。知識があっても学者さんの文章が読みにくくわかりにくかったりするのは、日頃たくさん文章を書いていないからという面が確実にあります。
しかし書けばいいわけでもないのも確か。このあたりが難しいところです。単に自分が楽しいからという理由で書き続けていても文章は上手くならない。常に外部からの視線を意識する必要があります。特におざなりの誉め言葉は要注意です。細かく読んで批評してくれる人は親切です。他人はどーでもいいと思っている人の方が簡単に誉めてくれる。誉められたいではなく、上手くなりたい、よりいい作品を書きたいという指向が作家になければ、批評は耳に入ってこないでしょうね。
■ No.027 鶴山裕司BOOKレビュー・詩書-『高柳篤子作品集』■
■ 金魚屋 BOOK Café ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 第7回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第07回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 金魚屋の本 ■