小原眞紀子著『文学とセクシュアリティ―現代に読む『源氏物語』』発売記念コンテンツをアップしましたぁ。小原さんへのインタビューに、佐藤知恵子さん、ラモーナ・ツァラヌさん、大篠夏彦さんの書評3本です。令和最初のコンテンツは小原さん関係ですなっ。
佐藤、ラモーナ、大篠さんの3本の書評は、編集者目線で言っても出来がいい。『文学とセクシュアリティ』の書評は書きやすかったということでしょうね。
自由詩はもちろん、小説も今の出版界で売上が低迷しています。小説系文芸評論はなおさらです。ほぼ文芸評論は小説文壇では必要とされていない、あるいは刺身のつまになっています。要するに小説が売れて人気作家が出れば文芸評論を掲載するけど、たとえば『源氏物語』についての独自で画期的な読解が表れたとしても、なかなか掲載されにくいということです。文芸評論とは名ばかりの、社会批評まがいの文学論がほとんどですね。
文学金魚はさまざまな点で文学の流れを変えたいと指向していますが、小原さんの『文学とセクシュアリティ』や鶴山裕司さんの『夏目漱石論』はその一環です。石川は編集者として、これらの評論で今の文学界に書けている思想的・出版的視点を提示できたと自負しています。
とは言っても文学の世界では、読者に本を無理矢理読んでもらうことはできません。森鷗外もそう言っておりましたな(笑)。しかし今回のコンテンツで小原さんの『文学とセクシュアリティ』の概要や特徴はおわかりになると思います。是非原本を読んでいただければと思います。
■ 小原眞紀子『文学とセクシュアリティ―現代に読む源氏物語』発売記念インタビュー 縦書版 ■
■ 小原眞紀子『文学とセクシュアリティ―現代に読む源氏物語』発売記念インタビュー 横書版 ■
■ 佐藤知恵子『文学とセクシュアリティ』書評―『テキスト曲線とはなにか』 ■
■ ラモーナ・ツァラヌ『文学とセクシュアリティ』書評―『いい女とは?『源氏物語』が見せてくれる「女性性」』 ■
■ 大篠夏彦『文学とセクシュアリティ』書評―『小原さんの『宇治十帖』解釈』 ■
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■ 第6、7回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第06回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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