Interview of Gold Fishes 第25回 三浦雅士インタビュー『肉体化された思想』(前編)をアップしましたぁ。文芸批評家、思想家の三浦雅士さんのインタビューです。編集者としてキャリアを始められましたが、その幅広い交友を含めて戦後日本の文学界、思想界を肉体感覚で理解しておられる作家です。舞踊についてもお詳しい。
2000年代近くからたくさんの批評家が現れましたが、文学プロパーの人はほとんどおらず、政治経済サブカルに範囲を拡げてゆくことがほとんどです。ただ石川は読んでもほぼピンと来ない。右手を高く上げて『ストライーク!』と叫びたくなるような著作がないんですね。まー正直に言えば、現代的現象の上っ面を、小難しい言葉でなお難しくしているような感じです。的を射貫いた感じがしない。
結局現代批評は、吉本隆明、蓮実重彦、柄谷行人、三浦雅士さんらの世代でストップしてるんぢゃないでしょうか。もち新たな知見は出ていますが、彼らが築いた基礎の上でそれを応用している感じがします。真に新しい思想を持った作家が出てこない。これは小説や詩の世界でも同じようなことが言えるでしょうね。日本文学の停滞期はかなり長引いています。
思想というものはムリがあってはいけない。最後のところ、ほとんど常識的な、つまりコモンセンスでも『ああなるほど』と腑に落ちる必要があります。三浦さんは『これだけ知的所有権の権利主張が盛んになると、知的所有権を、昔のようにみんなのものにしようという動きも出て来るでしょうね。それがいつかはわかりませんが。誰も彼もが知的所有権を主張し始めるとにっちもさっちも行かなくなる』とおっしゃっています。地に足がついていますね。『肉体化された思想』とはムリがないこと、誰もが理解できることでもあります。
■ Interview of Gold Fishes 三浦雅士インタビュー『肉体化された思想』(前編)縦書版 ■
■ Interview of Gold Fishes 三浦雅士インタビュー『肉体化された思想』(前編)横書版 ■
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