純文学エンターテイメント作家、遠藤徹さんの連載小説『ムネモシュネの地図』『第04回 (一)象の鼻(丸山町)(下編)』をアップしましたぁ。ラノベ形式ですが、作家の独自性がはっきり表現されている作品です。逆に言えば、ラノベの王道的クリシェからはちょっと外れている。ラノベの場合、大衆小説よりもさらに内容や枚数に関する縛りというか、決まりごとがあるんですね。ただま、文学金魚はそういったラノベは魅力を感じないわけでして。
いい作品、いい本の好みは人それぞれです。特に現代は人々の好みが細分化しています。ただまあ、良質の文学はあると思います。それを人はどう感受するのかというと、究極的には一種の匂いだと思います。文芸誌などをパラパラ開いていて、ふと手が止まって読み出す作品というものが確かにあります。本でも同じようなことが起こります。匂いとしか言いようがないのです。そういったカンは意外と外れない。石川は最近文芸誌などを読んでいて、そういった経験をすることはめったになくなってしまいましたが。
文学の世界、他の産業ジャンルと比較するとものすごく保守的だと思います。文芸誌を開いても似たような作品が並んでいます。過去の基準に合わせて評価されたいといった作品が多いのです。ただもちろん一方で、小説などの場合は、先鋭いっぺんとうの前衛的作品では多くの読者を魅了できません。過去の文学遺産を引き継いでいるけど、何かが決定的に変わったと読者が感じる作品が、現代的な良い作品ということになります。それは匂いとしか言いようがないですね。遠藤さんの作品はいい匂いがするのですぅ。
■ 遠藤徹 連載小説『ムネモシュネの地図』『第04回 (一)象の鼻(丸山町)(下編)』縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『ムネモシュネの地図』『第04回 (一)象の鼻(丸山町)(下編)』横書版 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■