長岡しおりさんの文芸誌時評『No.031 ふらんす 2017年12月号』をアップしましたぁ。そーいえば『ふらんす』って雑誌、ありましたね。フランス語の教科書や辞書、文学書などを出版しておられる白水社さんの雑誌です。創刊は1925年(大正14年)だそうで歴史ある雑誌です。長岡さん、『かわいくて手にとりたくなる。品もいいし、電車の中で開いていても恥ずかしくない。それはよく考えると、とても得がたいことだ』と書いておられます。
石川はそれなりに忙しいので電車の中で文芸誌を読みます。長岡さんが書いておられるように『電車の中というシチュエーションで一人それを開いているというのは、メンドクサイ人かもという怖れを抱かせる』のはわかっておりますが〝仕事なんだよっ〟という開き直りで読み飛ばしております。だけんど文芸誌を読むのって、編集者ぢゃなくても多くの人にとって仕事ですよねぇ。一般の人が単行本や文庫本ぢゃなく文芸誌を読むのは、新人賞の応募とかを考えている場合が一番多いかなぁ(爆)。
言い換えると文芸誌は目的がなければ読まない。新人賞はもちろん、どうしてもその雑誌でしか得られない貴重なことが書かれている場合に人は文芸誌を読むというこです。供給側としてはいわゆる〝為になる情報〟を満載しないとなかなか読んでもらえないといふことになります。だけんど現代では〝為になる情報とは何か〟がとても難しい。特に文学業界はそうです。
長岡さんは『フランスが特別な文化の香りを発揮しなくなってから、ずいぶん経つ。そうすると「ふらんす」はすでにフランスの意ではないだろう。日本における、日本語によってとらえられる、フランスから連想されることども。時代が変わっても、状況が変わっても、私たちにはそういう遠いところが必要なのだ』と批評しておられます。要するに現代から未来につながるようなヴィジョン。それを提示できる著者を揃えた文芸誌は、リアルタイムで読者を獲得できるでしょうね。
■ 長岡しおり 専門文芸誌時評『No.031 ふらんす 2017年12月号』 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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