谷輪洋一さんの文芸誌時評『No.107 文藝 2017年 夏季号』をアップしましたぁ。文藝さんは、文藝5誌の中で唯一の季刊誌です。谷輪さんは『季刊ということをどう捉えるかは結構、難題だということになる。けれどもそこを避けて通るのは批判力のなさを露呈しているようなものであって、そんなことで文学が、あるいは別のカルチャーでもいいのだけれど、編集部内で論じられるのか、という疑念がわく』と批評しておられます。
石川も当該誌を読みましたが、特集の『現代文学地図2017-2020』には強烈は違和感を覚えたなぁ。これはなんのための特集なんでしょ。まさか編集部が混沌とした小説界の現状を、批評家を使って整理したいということぢゃないでしょうねぇ。ほんでこの地図を作った批評家の皆さんは、ご自身でも自覚しておられると思いますが、特に批評家として絶対的見識や権威を認められている方々ではない。2020年になってこの地図通りに文壇が進むかどうかによって、彼ら自身の批評能力や文学的ヴィジョンが問われるといった立ち位置の皆さんです。
ちょいと前に俳壇でもこういった地図を見ましたが、石川はあまり意味のあることではないと思います。小説家はふーんという感じでしょうし、読者はへーという感じでしょうね。厳しいことを言えば、労力がかかっているわりには実り少ない特集の典型かもしれません。これが文藝という雑誌の見識だとすれば、かなり危険なお遊びだな。喜ぶ文学者より、名前が見当たらなくてむくれる文学者をケアする方が大変だと思いますよ。
■ 谷輪洋一 文芸5誌時評『No.107 文藝 2017年 夏季号』 ■
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